第六話/だれだろう。不審者かな(爆)/
「桜総卿様!」
「落ち着け、大鷹、ついてこい!」
ほこらのなかにいるのは、二人の男。黒い服装をしている。
「あ、あなたは?」
摘斗さんが話しかける。
「私は人呼んで桜総卿。今は仮の姿で、本当はカタツムリだ。お前らにいじめられた仕返しに、雨を続けている。」
「え?あ!」
記憶がフェードバック。ずいぶん前、男の子とカタツムリをいじったっけ。いや、まさか。
「…カタツムリですか。」
「ああ。」
なんかシュールな会話だ。
「摘斗さん、心当たりがあるので話していいですか?」
「いいじゃろう。」
「おまえは!?」
桜総卿がたじろぐ。
「…そのカタツムリ、ずいぶん前のカタツムリですか?」
構わず聞いてみる。
「そこのお前。勝負だ。」
え?俺?
「お前が勝てば雨は降りやむ。私が勝てば。どうなるかわかってるだろうな。」
イキナリ珍百景かドッキリカメラ並の唐突さ。
「あ、はい」
「よろしい。では、いつにするか、決戦の日は。明日でもいいぞ。そうだ、明日しよう。明日の正午ここにこい。こない奴は負け、誰かに手助けをもらっても負け。いいな。」
上から目線がウザイ!
「は、はい」
「帰るぞ、大鷹、大村。」
「「はい」」
って、大村さーん?!?!?なにしてるんすかー!?いかないでー!?
「大村のやつ怪しいと思ったら…あいつめ」
摘斗さんも、大村さんが裏の世界と何かしら繋がっていたなんて知らなかったようだ。世の中どこに何がいるか分からんな…




