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無題  作者: 冒険したい焼きもろこし
第一章/すべてはここから始まった。/
4/84

第二話/村人化した。/

ふと、広辞苑と足の甲に返り血がかかっていることに気が付いた。

背中に寒気が張り付いてくる。

ぎゃぁあああああああああ!


すぐに意識が手からこぼれ落ちた。


…ぼんやりしている。誰か右にいる。顔は見えない。突如、彼は辞書をつかみとって誰かに投げつけた。向こうの方に見える血しぶきと悶絶する少年。顔は見えない。誰だろう。

痛い!突如頭痛がする。痛い苦しい助けてくれ吐く痛い痛い


!?

今のはなんだったのか。記憶があるようなないような。


目を開けてみる。


誰かの目がドアップで写っている。


「ねえ、大丈夫?」


「は?」


見慣れない少年と目が合う。誰だよ。


「ねえ、大丈夫?」


「ああ、」


「うなされてたでしょ、」


「まあ、な。」


なんだったのか?


「だいじょーぶ?」


くりくりした目がかわいい。


「大丈夫だけど、ここはいったい?」


「ええとね、なんとか村の長老の家だよ。」


布団のようなものに寝かされている。

介抱してくれたのか。ありがたい。


襖の奥で人が動く気配。


「起きたか」


太い声。


「うん、起きたよ」


「下がってなさい」


「うん」


偉い人でも来たか。


襖ががらりと開いた。


ベージュのTシャツにジーンズ姿のおじいさんが現れた。


「いかにも。私がこの村の長老、摘斗(ツミト)じゃ。先祖は茶畑でも持ってたんじゃろうな。」

と、摘斗さん。


「いちばん偉いんだよ!」

と、男の子。


そうかそうか。

一番偉いのか。

長老だしな。


上戸壮樹(かみとそうき)です。よろしくです。」


「単刀直入で悪いが、あの猛獣はお前が倒したんじゃな?」


「まあ、そういうことになりますね。」


広辞苑のおかげだと思うが、今公開する情報ではない。


「ずばりと言うとじゃな…お前は、すごい能力を持っている可能性があるのじゃ。」


「…すごい、能力?」


男の子が割り込んできた。

そうかそうか。

それは僕のセリフだぞ?


「お前は黙ってなさい」

一蹴された。ドンマイ。


それはそうと、可能性って、なんだろうね…


「是非とも修行に励んでいただきたいんじゃ。この村の住民として暖かく迎えてあげることにするぞ。よかったかな?」


良かったも悪かったも僕が決められる訳ではない。


「はい。そういえば、上のお名前は、」


「摘斗じゃ。よくいわれるんじゃが、私の名は摘斗荘子(ツミトソウシ)じゃ。」

おい、まぎらわしいわ。

たまに下の名前と見間違える名字の人っているよね。

名前が似ているって?

ただの伏線に決まってるじゃないk…痛い痛い何をするやめろ!

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