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無題  作者: 冒険したい焼きもろこし
第二章/オーズ!?/
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外伝1/おこづかいの使い道(金子詩音)/

そーきからおかねをもらった。

「これ使っていいからね。好きなように買い物してていいから。この町からでないで!できればこの辺りにいてね!」

と、そーきにいわれた。

「…うん」

「わかったよ!ありがとう!」

これはゆーき。


まちのしょうてんがいはけっこうおおきくて、いろんなおみせがならんでいる。ろてんもたくさんあって、げんきがすごい。

おこめや、おさかなや、ふくや、だがしや、いろんなものをかえそうだ。でも。なんかもやもやしたきぶんになってきた。どうしたんだろ、わたし。

「詩音、どうする?」

「…」

わたしは…どうしよう。そーきからもらったのにつかうきになれない。なんかつかえないきがする。もやもやしたきぶん。

「僕は何か駄菓子を買おうと思うけど?」

「…えっと」

だがしねえ…どうしよう。そーきになんかその、あの、そーきにこの、ええっと、なんかそーきが、ええっと、

「詩音、どうしたの?」

わたしがこまったようなかおをしていたら、ゆーきにはなしかけられた。しょうじきにはなしてみよう。

「…あのね、これ、だがしにつかったら、そーきにね、おかねとったようなきもちでね、その、そーきが、あの…」

なんか、こころのそこでおもうことはあるのに、ぜんぜんうまくいえない。けど、ゆーきはわかってくれた。

「あー、ま、そうだねえ…」

「…うん」

「何をするべきか…」

「…どうしよう」

「あ!そうきにプレゼントしよう。」

「このおかねで、そーきになんかあげるの?」

「そう言うこと!」

「…いいよ」

それならいいとおもう。

「なに買おうか?」

「…なにがいいとおもう?」


ふたりで、なにをあげるかえらんだ。

えらんだのは、あたらしいぼうし。つばがいっしゅうしてる、うすめのみずいろのぼうし。いつもいきかえり、そーきがあつそうだから。

ゆーきが、「ビックリ箱にしよう!」とかいったから「だめ」ってことわった。あれはいっかいびっくりしたらおしまいだもん。はしらのかげからとか、ちゃぶだいのしたからとか、わたしたちがおどろかせたほうがまだいい。そのあとすこしのあいだ、ゆーきはなんかおちこんでた。じごうじとく、ってやつだっけ?とさださんがいってた。ふだんはいいおにいちゃんなのにね。


そーきがもどってきてもそーきにばれないように、ゆーきのリュックのなかにいれて、そのあと

もってかえってきた。ばれなくてよかった。

わたしたちのかんしゃのてがみといっしょに、あしたのあさ、そーきのまくらもとにおいておいて。おきたらびっくりするかな。

この小説のヒロインというかアイドルの、詩音ちゃんです。ちょっと複雑で、本人の中でもまだよく分からない、でも壮樹に対して慕う気持ちがある、そんな詩音ちゃんを描きたかったのです。

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