無実の紙屑
昇る。
高校からの帰宅後、俺、千乃工口は自室にて一人、快楽を楽しんでいた。
だが、俺は事もあろうかその姿を隣の家の屋根から覗かれると言う、大失態を冒してしまったのである。
でも、そこまでであれば俺の数日のショックで済んだのであるが、事態はそれでは終わらなかった。
どう言う訳かそいつは、驚いたことに隣の屋根から飛び降り、俺の部屋の窓をすり抜け、部屋の中に飛び込んで来たのである。
しかも、そいつの正体は、バス中で色々とあった行きずりの女子高生”まほまほ”であった。
彼女はいきなり、俺をAV男優にスカウトすると言いだす始末で、俺が断ろうとすると、俺の口を塞いでくるのであった。
なんと、自分の口を遣ってだ。
どうする工口!
☆★ 第 7 話 ♂ ☆★
★☆ ♀ 無実の紙屑 ★☆
彼女は、すっかりとろけてしまった俺から、唇を離すと一言告げた。
「ラミアじゃだめれすか?」
そして、彼女は俺の首にしがみ付いて来た。
俺の首筋に彼女の頬が触れる。俺はこの時初めて首筋に性感帯があることを知った。
しかし、最大の性感帯には遠く及ばない。
俺の”秘密兵器”は、いつにない生に押し当てられる感触を味わい、素早く俺の脳に伝達してくれた。
俺はまだお片づけの途中であった!
外出中である。
しかし、ここまで来るとさほど恥ずかしいと言う気持ちは失せてしまう。
それよりも、むしろ彼女はそれをずっと見て、何のリアクションもしなかった方が返って不思議である。
あんなに何度も顔を赤くしていたのに・・・。
俺は自分の思考で手一杯で、彼女の質問に答えるのを忘れていた。
何も答えない、いや、答えれない俺に再度彼女は尋ねてきた。
「ラミアと行ってくらさい」
吐息が俺の首筋を攻撃する。
俺はその言葉に、一通りの意味しか見つけられなかった。
「い、いきたい(れす)」
生まれて初めて、生唾を呑むと言う感覚を味わっていた俺は、受け取った意味に素直に答えた。
全身の血潮が音をたてて湧き立つのを感じる。
俺の意思はもうロックオンされているのだ。
彼女は、そんな俺をリードしていく。
「例ので、いいれすか」
「例って?」
どうやら、俺には選択肢があるようだ。
「いつものでいいれすか?」
いつものってなんだ?
俺の想像していたのは、一本道だ。まさか。そんなことも要求可能なのだろうか?
いや、まほまほから「いつもの」と言ってるんだ。
確実に事をこなすには、彼女の案に乗るのが間違いない。その先は、次の課題と言うことで、ここは無難に・・・。
「じゃあ、いつもの巻末の・・・」
「巻末?」
「ほら、押入れの天上裏の雑誌の巻末のあれ!
あれじゃないのれすか? いつも座椅子に座って、それで・・・」
「うわぁー、それ以上は言わなくていい」
俺は彼女の声を遮った。血潮が顔に分散され、熱くなってきた。
俺はいつから覗かれていたんだろうか?
俺の戸惑う姿を見て彼女にも余裕が出来たのか、俺に突っ込みを入れて来た。
「顔が赤いれす。ハハハ」
ちょっと腹が立つが、まほまほの笑った顔は初めてみた。
か・わ・い・い。凄く可愛い。食べてしまいたい位に・・・。
ここまで来れば、見られていた過去など小さなことだ。
「それで結構なんで、お願いします」
俺は既に素直である。
まほまほは俺を座椅子から押し倒し、床に寝かせると、俺の膝の上に跨り、体を擦らせながら、上へ上へと上って来る。
確かに巻末の形に近づいている。
俺の血潮は急激に出力を上げて行く。あっと言う間に出力は70%だ。
まほまほは、さらに登頂を目指す。
その戦術は、三歩進んで二歩下がると言う、久しく国会でもお目にかかっていない牛歩戦術だ。
俺は5合目まで征服された頃には、出力状態は約100%。ほぼ飽和状態に達していた。
まほまほは、5合目のひっか掛かりにぶつかると、既に予想していたかの様にそこで止まり、状態を倒して俺に抱きついてきた。
アレンジか?
ちょっと、体制が手本通りではにが、それはそれで良い感じだ。
まほまほは、左手を俺の首に回し、右手を下へと伸ばして行く。
若き血潮が一極集中し、出力は110%に。大気状態を超え、圧縮状態に入った。
すっかり、彼女のペースだ。
「では、行くのれす」
いっくて、確かにもう・・・ではあるが、そんな命令されても・・・。
だが、それが彼女の方式なのだろう。
俺は素直なんだ。
「心の準備はいいれすか」
「うん」
いつでもウエルカムだ。
「急に体が浮き上がりますが、安心して下さい」
なに、そんな感覚を得れるのか!
「私に捕まって決して放してはいけないのれす。体がぽよ~んと、遠くに吸い込まれて行ってしまいます」
「んっ?」
「大丈夫れす。あっと言う間に着きますから」
「着く」
「はいれす。直ぐに着きますれす」
それは、いきたいのやまやまだが、何か”いく”の意味が違っている気がする。
俺は、一応確認してみた。
「あの~”いく”と言うのは、どう言った意味のいくでしょうか?」
「えっ、行かないのれすか」
彼女は急に悲しそうな顔を俺に向けて来た。体が震えている。
そう思ったら、俺の顔に冷たいものが落ちてきた。
泣いてる・・・。
泣かせた・・・。
泣いている顔も可愛い・・・。
「こうなれば何処でも行ってやる!」
俺は覚悟を決めた。
まほまほは、俺の肩の上に顔を乗せ、俺の首に回していた左手を強く引き寄せた。
そして、既に下方ある右手を・・・
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<自主規制 51文字程度>
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「ぐっ」
俺は感覚のみの○○砲発射と共に、体が軽くなって行く。
周りの景色が、自分の位置関係を教えてくれた。
宙に浮いているのだ。
まほまほに抱きかかえられたまま、緩やかに垂直上昇している。
見下ろすと、緩やかなスピードにも関らず、竜の様に残像現象の様な尾を引いている。
俺は体が浮いていること気を取られていたが、良く見ると俺の部屋で俺が寝むっているではないか?
ま、まさか俺は、余りの気持ち良さに本当に昇天してしまったのか?
俺の心臓が、頭の先を尽き抜けそうな大きさで鼓動を打っている。
だが、俺が一番気になったことは、そこではなかった
俺は、即座に自身のある一部分を確認した。
「よかった」
俺は呟いた。
そこで、まほまほが俺の心配事が分ったのか、
「大丈夫れす。ちゃんとお片づけは済ませたれすよ」
どうやら、まほまほが”僕”を元の鞘に納めてくれたようだ。
しかし、安心したのも束の間。もう一つ大切なことが残されていたのだ。
床の上で仰向けになって眠っている俺とその隣にはティシュー箱あった。
そこまではいい。
だが、その横には乱雑に取り出した、使用したかの様な未だ無実のティシューが散っていた。
俺はすかさず叫んだ。
「頼む、責めてティシューを片付けさせてくれ~」
しかし、叫ぶ俺の唇をまほまほが、優しく舐めた。
まあ、どうでもいいか・・・。
図らずも、妹への話は事実となった。
前後の関係にずれはあるが。この際いいだろう・・・。
<つづく>




