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萬のエロはしその香り   作者: 工口郷(こうこうごう)
第1章 昇天
7/73

無実の紙屑

昇る。

 高校からの帰宅後、俺、千乃工口ちのくぐちは自室にて一人、快楽を楽しんでいた。

 だが、俺は事もあろうかその姿を隣の家の屋根から覗かれると言う、大失態を冒してしまったのである。


 でも、そこまでであれば俺の数日のショックで済んだのであるが、事態はそれでは終わらなかった。

 どう言う訳かそいつは、驚いたことに隣の屋根から飛び降り、俺の部屋の窓をすり抜け、部屋の中に飛び込んで来たのである。

 しかも、そいつの正体は、バス中で色々とあった行きずりの女子高生”まほまほ”であった。


 彼女はいきなり、俺をAV男優にスカウトすると言いだす始末で、俺が断ろうとすると、俺の口を塞いでくるのであった。

 なんと、自分の口を遣ってだ。


 どうする工口くぐち


☆★ 第 7 話 ♂ ☆★

★☆ ♀ 無実の紙屑 ★☆


 彼女は、すっかりとろけてしまった俺から、唇を離すと一言告げた。 


「ラミアじゃだめれすか?」

 

 そして、彼女は俺の首にしがみ付いて来た。

 俺の首筋に彼女の頬が触れる。俺はこの時初めて首筋に性感帯があることを知った。


 しかし、最大の性感帯には遠く及ばない。

 俺の”秘密兵器”は、いつにない生に押し当てられる感触を味わい、素早く俺の脳に伝達してくれた。


 俺はまだお片づけの途中であった!

 外出中である。


 しかし、ここまで来るとさほど恥ずかしいと言う気持ちは失せてしまう。

 それよりも、むしろ彼女はそれをずっと見て、何のリアクションもしなかった方が返って不思議である。

 あんなに何度も顔を赤くしていたのに・・・。


 俺は自分の思考で手一杯で、彼女の質問に答えるのを忘れていた。

 何も答えない、いや、答えれない俺に再度彼女は尋ねてきた。


「ラミアと行ってくらさい」


 吐息が俺の首筋を攻撃する。

 俺はその言葉に、一通りの意味しか見つけられなかった。


「い、いきたい(れす)」


 生まれて初めて、生唾を呑むと言う感覚を味わっていた俺は、受け取った意味に素直に答えた。


 全身の血潮が音をたてて湧き立つのを感じる。

 俺の意思はもうロックオンされているのだ。


 彼女は、そんな俺をリードしていく。


「例ので、いいれすか」

「例って?」


 どうやら、俺には選択肢があるようだ。


「いつものでいいれすか?」


 いつものってなんだ?


 俺の想像していたのは、一本道だ。まさか。そんなことも要求可能なのだろうか?

 いや、まほまほから「いつもの」と言ってるんだ。

 確実に事をこなすには、彼女の案に乗るのが間違いない。その先は、次の課題と言うことで、ここは無難に・・・。 


「じゃあ、いつもの巻末の・・・」

「巻末?」

「ほら、押入れの天上裏の雑誌の巻末のあれ!

 あれじゃないのれすか? いつも座椅子に座って、それで・・・」


「うわぁー、それ以上は言わなくていい」 


 俺は彼女の声を遮った。血潮が顔に分散され、熱くなってきた。

 俺はいつから覗かれていたんだろうか? 


 俺の戸惑う姿を見て彼女にも余裕が出来たのか、俺に突っ込みを入れて来た。


「顔が赤いれす。ハハハ」


 ちょっと腹が立つが、まほまほの笑った顔は初めてみた。

 か・わ・い・い。凄く可愛い。食べてしまいたい位に・・・。


 ここまで来れば、見られていた過去など小さなことだ。


「それで結構なんで、お願いします」


 俺は既に素直である。


 まほまほは俺を座椅子から押し倒し、床に寝かせると、俺の膝の上に跨り、体を擦らせながら、上へ上へと上って来る。

 確かに巻末の形に近づいている。

 俺の血潮は急激に出力を上げて行く。あっと言う間に出力は70%だ。 


 まほまほは、さらに登頂を目指す。

 その戦術は、三歩進んで二歩下がると言う、久しく国会でもお目にかかっていない牛歩戦術だ。


 俺は5合目まで征服された頃には、出力状態は約100%。ほぼ飽和状態に達していた。


 まほまほは、5合目のひっか掛かりにぶつかると、既に予想していたかの様にそこで止まり、状態を倒して俺に抱きついてきた。

 

 アレンジか?

 

 ちょっと、体制が手本通りではにが、それはそれで良い感じだ。


 まほまほは、左手を俺の首に回し、右手を下へと伸ばして行く。


 若き血潮が一極集中し、出力は110%に。大気状態を超え、圧縮状態に入った。

 すっかり、彼女のペースだ。


「では、行くのれす」


 いっくて、確かにもう・・・ではあるが、そんな命令されても・・・。

 だが、それが彼女の方式なのだろう。

 俺は素直なんだ。


「心の準備はいいれすか」

「うん」


 いつでもウエルカムだ。


「急に体が浮き上がりますが、安心して下さい」


 なに、そんな感覚を得れるのか!


「私に捕まって決して放してはいけないのれす。体がぽよ~んと、遠くに吸い込まれて行ってしまいます」

「んっ?」

「大丈夫れす。あっと言う間に着きますから」


「着く」

「はいれす。直ぐに着きますれす」


 それは、いきたいのやまやまだが、何か”いく”の意味が違っている気がする。

 俺は、一応確認してみた。


「あの~”いく”と言うのは、どう言った意味のいくでしょうか?」

「えっ、行かないのれすか」


 彼女は急に悲しそうな顔を俺に向けて来た。体が震えている。

 そう思ったら、俺の顔に冷たいものが落ちてきた。


 泣いてる・・・。

 泣かせた・・・。

 泣いている顔も可愛い・・・。


「こうなれば何処でも行ってやる!」

 俺は覚悟を決めた。


 まほまほは、俺の肩の上に顔を乗せ、俺の首に回していた左手を強く引き寄せた。

 そして、既に下方ある右手を・・・


 ******************** 

   <自主規制 51文字程度>

 ******************** 


「ぐっ」


 俺は感覚のみの○○砲発射と共に、体が軽くなって行く。

 周りの景色が、自分の位置関係を教えてくれた。


 宙に浮いているのだ。


 まほまほに抱きかかえられたまま、緩やかに垂直上昇している。

 見下ろすと、緩やかなスピードにも関らず、竜の様に残像現象の様な尾を引いている。

 俺は体が浮いていること気を取られていたが、良く見ると俺の部屋で俺が寝むっているではないか?


 ま、まさか俺は、余りの気持ち良さに本当に昇天してしまったのか?

 俺の心臓が、頭の先を尽き抜けそうな大きさで鼓動を打っている。


 だが、俺が一番気になったことは、そこではなかった

 俺は、即座に自身のある一部分を確認した。


「よかった」


 俺は呟いた。


 そこで、まほまほが俺の心配事が分ったのか、


「大丈夫れす。ちゃんとお片づけは済ませたれすよ」


 どうやら、まほまほが”僕”を元の鞘に納めてくれたようだ。

 

 しかし、安心したのも束の間。もう一つ大切なことが残されていたのだ。


 床の上で仰向けになって眠っている俺とその隣にはティシュー箱あった。

 そこまではいい。

 だが、その横には乱雑に取り出した、使用したかの様な未だ無実のティシューが散っていた。


 俺はすかさず叫んだ。


「頼む、責めてティシューを片付けさせてくれ~」


 しかし、叫ぶ俺の唇をまほまほが、優しく舐めた。


 まあ、どうでもいいか・・・。


 図らずも、妹への話は事実となった。

 前後の関係にずれはあるが。この際いいだろう・・・。

 

 <つづく>


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