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第四章 滞っていたものの解放
さて、ここまで読んで、皆さんは私に対してどんな印象を持ったでしょうか。だいぶ変わっているとは自分でも思う。
だけど、それでいいんです。私は個性的であることを恐れない。
美香子に空手を教わりながら、私は色んなことをした。ヨガやストレッチ、しなやかな心と体作り。
私は探偵を雇って、敵のリタを探し出し、十五年ぶりに会いに行った。舞台は日本。私はアクション女優のように華麗に戦い、美香子に教わった空手の技術を活かして、ついにリタを倒した。
時計がずっと止まっていたため、私の中の気の流れ、血の流れはずっと滞っていた。それが、リタに会い、彼女に暴言暴力を振うことで、初めて解放された。
しかし、皮肉にもこの世の中には法律というものが存在する。本来、弱者を救うはずの法律なのに…
私は逮捕され、牢屋に入れられた。しかし、不思議と心はすがすがしかった。リタへの復讐ができたから、私は別に死刑になろうとどうでも良かった。
これから生きる諸君は法律ではなく、自分の心を信じなさい。