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無属性の天下統一  作者:
魔族大陸生活編
130/130

俺、サプライズを受ける

「ヤバい! もう少しで日が暮れる!」


 夕暮れに染まる草原をひた走る男が1人……そうセイヤである。

 何故この男が急いでいるかと言うと……。


「門がしーまーるー!!」


 こう言うことである。

 遊び過ぎて門限に遅れそうになるとは……。もはやただの子供である。


 あのミノタウルスを倒してからも、出会ったモンスターを倒してたらもうこんな時間だよ!!

 

「アリスとの約束もあるし、速く帰らないとーーーーー!!」


 周囲にバレない程度の能力を使い、より一層速くなるセイヤ。


 そういややった事なかったけど、車とかバイクとかも影で作れるのか?……あぁ、レベッカと森へ行った時のあれもあるし出来るんだろうな。

 レベッカと言えばあのキス……。俺、そんなに好かれるようなことしたか?


 セイヤの顔が赤く染まる。いや、元から夕日で赤かったけど……。


 明日にでもレベッカに会いに行ってみるか。


「っと、やっと門が見えた!」


 どうやらまだ開いているようだ。


 ふぅ、これなら間に合いそうだな。






「ふぅ、思った通り間に合って良かった」


 無事に街に入る事が出来たセイヤは真っ直ぐ宿を目指して歩く。


「あぁ~、やっと帰ってこれた」

 

 歩く事数分、やっと宿へたどり着いた。


「あ、セイヤちゃん。遅かったわね」


 宿へ入って直ぐ、ヤンさんが話しかけてきた。


「あ、ヤンさん。はい、モンスターを狩ってたら遅くなっちゃって」

「さすがは若くても冒険者ね。それよりアリスちゃんが待ってると思うから行ってあげて」


 やっぱりアリスを待たせちゃったか。


「はい、分かりました」


 ヤンさんに背を向けて部屋へ向かう。






 コンコン!


 自分の部屋だが一応ノックはする。だって着替え中とかだったらイヤじゃん!


「アリス、入っていいか?」

「セイヤ!? うん!入っていいよ!」


 何か物凄く元気じゃないか? 


 そう考えながらドアを開ける。


「セイヤお帰り!! ご飯作って待ってたよ!」

「……あぁ、ただいま。それよりアリスがご飯作ったのか? 凄いじゃないか」


 そっと頭を撫でる。


「えへへ♪ うん! セイヤに喜んで欲しくてヤンおばさんに教えて貰ったんだ!」

「そうか俺の為に……ありがとうなアリス。凄く嬉しいよ」


 本当に嬉しかった。この世界に来てからこんなに嬉しかったことは合ったかな?


「えへへ♪ さぁ、冷めない内に食べて食べて!!」

「あぁ、いただきます。……モグモグ、うん! 美味しいな!」


 少し不恰好な唐揚げだったけど味はとても美味しかった。


「良かった~。さぁ、どんどん食べて」

「あぁ」






「ふぅ、ごちそうさま。美味しかったよ」

「やった!……実はねプレゼントも用意したんだ!」

「プレゼント?」


 プレゼントか……。だから最近よく外に行ってたんだな。


「うん! マユとか色々な人に聞いて用意したんだ!! 受け取ってくれる?」


 そんな不安そうな顔をするなよ。受け取らないわけ無いだろ。


「あぁ、ありがたく貰うよ」

「ホントッ!? じゃあこれ!」

「ありがとう」


 2つあるな。何だろう?


「開けてもいいか?」

「うん! 開けて開けて!」

「じゃあ遠慮なく」


 プレゼントを開けていく。


「これは……ミスリルのイヤリングとネックレスか?」

「うん! ドワーフのおじちゃんから買ったんだ!」

「そうか。ありがとうな」


 ミスリルは高いはずなのに……。


「近い内に俺からもプレゼントをあげるよ」

「えへへ♪ ホント? 嬉しい!」

「あぁ、期待しててくれ」


 二人の間に幸せな空気が漂う。


「アリス、これからもずっとよろしくな」

「ずっと?」

「あぁ、ずっとだ」

「……うん! ずっとよろしくね!」



「(これからもこの幸せな時が続きますように)」



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