俺、新武器を試す(2)
「さぁ! やり合おうぜッ!」
その言葉が合図となりじっけn…………戦闘が始まった。
「ブモォーーーーッ!!」
先手必勝ーーーーッ!!とばりに突っ込んでくるミノタウルスさん。
「とりあえず突っ込んで来るんなら『アルゴスの叫び』を試してみるか。
……よし!バッチこい!!」
「モオオォォォォッ!!
ドォォォォンッ!!
凄い衝撃音とともにセイヤはぶっ飛んで…………いなかった。むしろミノタウルスの方が衝撃で尻餅をついている。
「ブモ?」
「へぇー、後ろへ吹っ飛ぶ衝撃も無効にするのかぁ~。
……これなら高い所から落ちても大丈夫そうだなぁ」
ん? でも、持続的ダメージはどうなるんだ?…………まぁそれもおいおい実験していきますか。
「ブ、ブモォーーーーッ!!」
さっきまで困惑していたミノタウルスが何とか持ち直し、もう一度突進してこようとする。
「いやいや! やらせないよッ!…………こうなったら実験もかねて……吸収しろ『流水』」
水蒸気が吸収されているかは目には見えないが刀身は深い青へと変わっていく。
「放出しろ【流水斬】」
バッシュっと水の斬撃がミノタウルスの右の太ももから下を切断した。
「ブモォーーーーッ!!」
ミノタウルスが右足を押さえて悶えている。
一方セイヤは……
「これなら能力使わなくても飛ぶ斬撃が使えるなぁ。便利便利♪」
「ブ、ブモォ」
ミノタウルスがめっちゃ睨んでくる。
「そんな睨まないでよー。少し頭を冷やしたらどうですか? 生成しろ『流水』 これで頭冷やしてください!」
パシャン!
ミノタウルスが流水で作った水を頭からかぶる。
「頭冷えましたかー?」
「ブモォーーーーッ!!!!」
ミノタウルスが顔を真っ赤にして叫ぶ。
「あらら~、まだ冷えませんか。なら、もっと冷やしてやるよ」
「モオオォォォォッ!!」
ミノタウルスが何か言っているが気にしない。
「生成しろ『流水』氷結しろ『氷界』」
パシャン……パリン!
「ン、ガガ」
「これで頭っていうか体全体が冷えたねー。良かったですねーって、聞こえてないか。体の水分まで凍ってるんだしな」
しかしこの新武器は全部驚異的な能力だよなぁ。
「さて、殺ることも終わったし帰ってこの武器をより使いこなせるように前の世界の知識を使って考えますか」
そういってセイヤは帰っていった。
この日から数日間、氷付けのミノタウルスの話題が町中に広まるのだった。
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