俺、新武器を試す(1)
草原をスキップしながり走っている男がいる。
そう、俺ことセイヤ・カゲノだ。
「獲物~♪ 獲物~♪ どーこかっな?」
物凄くワクワクしていた。
それはもう他人が見れば、何気持ち悪いスキップしてんだ?というレベルのものだ。
なぜ不気味なスキップをしているかというと……読者知っての通り新しい武器を早く使いたいからだ。
その証拠に、頻繁に両手にはめた指輪を見ながらニヤニヤしている。
……まさに不審者そのものだ。
「にしてもさっきの門番何で俺を止めたんだ?」
いまだに自分が不審者そのものだと気付いていないようだ。…………そっとしておいてやろう……
「まぁいっか! ギルドカードを見せたら通してくれたし。
そんな事より早く試して―! どこかにいねーのかよモンスター!」
さっきから10分は探しているがまったく見当たらない。
「やっぱり森の方を探したほうが良いのか?」
セイヤは、う~ん? と悩みはじめた。
「この辺にいないことは邪獣の剣の効果で分かってるから森へ行くかぁ。……行きながら新しい武器を鑑定してみるか」
セイヤは森へと走り出した。
◆◇◆◇◆
「まずは元鉄の剣から鑑定してみますか……【鑑定】」
流水
能力:属性付与補助
水吸収・放射
(周囲の水分を吸収し、吸収した水分を放射することができる)
水蒸変換
(この剣の半径5m内であれば指定した場所の水蒸気を水に変換することができる)
「聞いていた能力の他に凄い能力もあるな。……今後の旅に水筒はいらないか」
「次は邪獣の剣だな。……【鑑定】」
邪剣
能力:百眼視界
(周囲の様子が分かる)
恨みの再生
(自動修正をしてくれる)
「うわ、強いなぁ」
「とりあえず指輪も鑑定してみますか……【鑑定】」
氷界の涙
能力:水分氷結
(半径5m圏内にある水を凍らせることができ、操作することもできる)
アルゴスの叫び
能力:消滅結界
(1日に1度だけ所持者に被害が加わる攻撃を消滅させる。ただし生物は攻撃を無効にするだけ)
「どれもこれも強い武器ばっかりだなぁ……まぁ頼もしい限りだがな」
ピンッ!
「モンスターの反応あり!」
セイヤが駆け出した。
「やっとモンスターとやりあえる!」
セイヤが喜びながら向かったさきには…………
「とうちゃーく! お、相手はミノタウルスさんですか。実験には丁度いい強さですね」
セイヤは腰にあった流水を手に取りミノタウルスへと駆け出した。
「さぁ! やり合おうぜッ!」
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