俺レベッカの家へ!
「はぁはぁ…………お前の家は何処だ?」
「こっちよ!」
「了解!急ごう!」
「そうね!」
俺達は今レベッカの家へ向かって走っている。
何故走っているかというと……
時は少し遡る。
◆◇◆◇◆
「薬が出来たわよ!」
(やっとですかッ!)
「ホントッ!?良かった……これでお母さんが助かるわ」
レベッカの目に涙がたまっている。
やっと治せる薬が出来たんだ、嬉しくないはずがないよな。
「良かったなレベッカ……」
「セイヤ……うん!ありがとう!」
目にたまっていた涙をながす。でもその顔はとびきりの笑顔だった。
「…………」
(こんな笑顔も出来るんだな……)
レベッカの笑顔に見惚れるセイヤ。それを見つめるレベッカ。
なかなかいい雰囲気だ。
と、そこへマユが話しかけてきた。
「あのねぇ、いい雰囲気のところ悪いんだけど話を聞いてくれるかしら?」
「べ、別にいい雰囲気じゃないわよッ!」
レベッカが焦ったように早口で喋る。対象的にセイヤは冷静に答える。
「そうですよ。俺が勝手にレベッカの笑顔に見惚れてただけですよ」
「み、見惚れるってそんなぁ…………な、何言ってんのよ!からかわないでよ!」
「あらあら~二人とも仲がいいわねぇ♪でも、今は私の話を聞いてね」
マユはからかう口調から急に真面目な口調にする。
(ん?何か大事な話があるようだな)
「どうかしたの?」
レベッカもその事に気付き、マユに尋ねた。
「えぇ。私はゴブリン病の薬を作ったことがないのよ。だからこの薬がホントに効くのか分からないの」
レベッカの笑顔にヒビがはいる。
「え?それじゃあお母さんはどうなるの?」
「分からないわ。薬の効果が解ればいいんだけど」
(二人とも顔が不安に塗りつぶされているな。ここは俺が何とかしますか!)
「ちょっとその薬を貸してくれますか?」
「?……えぇ、良いわよ」
「ありがとうございます。(【鑑定】!)
対ゴブリン病ポーション 薬
ゴブリン病の特効薬。
13:21
(ゴブリン病の特効薬で間違いなさそうだな。でも、13:21ってなんだ?21が20.19.18とさがっているな…………ん?これって時間じゃないか?でも、何の時間だ?この時間に鑑定をしてみるか……【鑑定】)
12:55
薬使用可能時間
(へぇ~薬使用可能時間かぁ…………ってヤバいじゃん!あと13分きってるし!)
「ヤバい!急いでこれをレベッカのお母さんに飲ませるぞ!」
「え?でもその薬は……」
「この薬は正真正銘ゴブリン病の薬だ!でも薬の効果時間があと13分をきっているんだ!急いでくれ!」
「わ、分かったわ!」
マユが何で分かるのっていう顔をしていたが無視だ!今は早く薬飲ませないと!
◆◇◆◇◆
「ここよ!」
「着いたか!」
レベッカの家に着いた。
残り時間5分32秒……
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