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無属性の天下統一  作者:
魔族大陸生活編
106/130

俺達の帰還準備

 レベッカにかくかくしかじか説明し終わってお茶をしていた。


「それにしてもセイヤが精霊と契約するとはねぇ……」

「俺も驚いたよ……で、これからどうする?」

「どうするって?しばらくここにいればいいんじゃない」


 (コイツ、ホントに忘れているのか?)


「お前はそれで本当に良いのか?……レベッカ、ちゃんと考えろよ」

「考えろって言われても何を考えれば良いのよ?」

「いや、レベッカがこの森にきた理由だよ」

「私がこの森にきた理由?……何だっけ?」

「…………」


 (この子、大丈夫か?気絶し過ぎて記憶とんでんじゃね?)


「なぁレベッカ、俺達は精霊の実を取りに来たんだよな。それは何故だ?」

「せいれいのみ?…………あ!そうよ!お母さん!お母さんの病気を治すために精霊の実を取りに来たんだった!こんなことしてられない!早く街にかえりましょ!!」


 (やっと思い出したか……どんだけ間抜けなんだよ)


「んじゃあ帰る準備をするかぁ」

「準備?必要ないんじゃない?」

「俺達には必要ないかも知れないけど、アリスには必要だろ?」

「あ、そうよね。ごめんなさい、私焦っていたわ」


 そう言いながらもレベッカの目には焦りが消えていなかった。


 (焦りが消えてないんなら忘れてんじゃねーよ!でも仕方ないな)


「まぁ、レベッカがおかれている状況も分かるから仕方ないよ。……アリスも出来るだけ早くしてやってくれ」


 セイヤはそう言いながらアリスへ向き直った。


「大丈夫!大事なものは全部鏡に入れてあるから!」

「鏡に?」

「うん!こうやって……ほらね」


 アリスは両手を前に出したら光の粒が集まり、鏡を生成させた。


 (あの鏡は俺の影同様に物を入れれるのか?)


「へぇ、アリスちゃんは鏡を作れるんだぁ。それって無属性なの?」

「うんそうだよ。この中に色々な物を入れれるの」

「え?その中に何か入ってるの?」

「うん!凄いでしょ!」


 (やっぱり同じだったか。無属性には何か共通点でもあるのか?)


「へぇ、良いなぁ。私もそんな能力が良かったよぉ」

「うん!セイヤとお揃い!」

「え?俺とお揃い?……あぁ、契約した時に使えるようになったアリスの能力か。……そういえばまだ使ってなかったなぁ……どうやるんだ?」

「う~ん、想像すれば出来るよ?」


 (なぜ疑問系なんだ?)


「んじゃあちょっとやってみるわ」


 セイヤは目をつむり、さっきアリスがやった事を思い出しながら生成を試す。

 するとセイヤの両手に黒い粒が集まり、黒い鏡が生成された。


「……何故に黒?」

「セイヤカッコいい!」

「そうか?でもこれじゃあ鏡に映る色が分からないよなぁ」


 (まぁ、カッコいいからいいけど!)


 セイヤは黒い鏡を消して、二人へ向き直った。


「それじゃあそろそろ街に帰るか!」


『おぉ!!』

総合評価よろしくお願いします!!

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