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GATE──少女が扉開くその先へ  作者: 祠乃@災厄の吸血姫
2/23

お休み

「っ、うわぁ、やっぱり気持ち悪い。ていうか、飛んだんじゃなかったんだな…」

「あはは、まぁ、お腹が空いてしまったので、」

「すまん、どこかで休ませてお願いします」


テーゼは指を指し、言った。


「仕方がないですね、なら、あそこはどうでしょう」


指した方向を見ると…『 ラ ブ ホ 』の文字が…


「いやいやいや、だめ、あそこはさすがにだめだ」


すると少女はにやにやしながら、


「えぇ…水紫さんもしかして私に変なことでもするつもりですかぁ?(笑)」

「いや、するつもりはない…が、な、ほらあれだ、俺の家でも行こうか」

「え、なんでですか?誘ってるんですか?」

「違う。俺自身も、ちゃんと休みたいしさ。それにお前も休めよ、それから、詳しいことを聞くからさ」

「わかりました、ル…」

「ちょっと待て」

「なんですか?」

「いちいち、声を発さないと魔法は使えないのか?」

「ん〜と、少し違いますねぇ〜。声を発さないと、使える呪文と使えない呪文があるんですよ、作ったときに決めることができますよ」

「ふーん、なるほどなぁ」

「では、行きましょうか」

「いや、いいよ。確かこの近くに俺の家があったはず…だから」

「? ちょっとまってください。じゃ、私が落ちてきたときなぜ、そんな遠いところ歩いてたのですか?」

「あぁ、あれだ。暇だったから、コンビニ行こうとしてた。」

「なるほど、邪魔しちゃいました?」

「いや、いいよ、俺も魔法なんていう才能を発覚出来たし」

「そうですか、なら歩いて水紫さんの家へ向かいましょうか」

「あぁ、変なこと考えさせちゃって悪かったな」

「いえいえ。それに、最近、嫌なことがあったばかりなので、これくらいどうってことないです」

「そっか」

「はい!」


俺はテーゼと頷き合い歩き出した。


「着いたぞ、入れ」

「」

「ん、どうしたよ」

「なんていうか…ぼr……古いですね」

「いま…ぼろいって言いかけたよな?別にいいけどさ」

「ぼろいですね」

「言うのかよ」

「なんでこんな所住んでるんですか?趣味ですか?」

「1回しか言わないからさ、よく聞けよ?」

「はい」

「家賃が低いからな」

「はい、そうだろうと思いました」

「…そこはさ、そうなんですかーとか言っておけばいいんだよ。それに、俺は一人暮らしなんだ、そしてまだ学生で金もあまりないんだ。」

「はい」

「で、一人暮らしするって決めた日、住む場所を探してるとな、ちょうどこの家を見つけたんだ。」

「家賃はいくらなんですか?」

「キッチンとリビングが付いてて、1万5千」

「…安いですね」

「だから、古いとか、そういうのはあまり気にするなよ?」

「ご、ごめんなさい。軽率な発言でした」

「ふ、分かればよろしい」

と、言い終えてから、ふと、思ったことことを聞いてみた。

「なぁ、お前は、どういう所に住んでいたんだ?」

この家を、古い、ぼろいと言った、お前はどうなのかと思った。

「ん?お城ですよ?」

「あ、あぁ、おしろね……って城ォ!?」「はい」

「もしかしてお前は金持ちか何かの類の奴か?」

…金持ちでも、城は有り得ないよなぁ…さすがに

「あれ、言ってませんでしたっけ?私、元魔王の娘なんですよ」

「…元?」

「えぇ、例の勇者に殺されたんですよ。」

例のとは、現在も暴れている、勇者のことだろう。本当かどうかは疑わしいけど、

「魔族は人間に手を出してもいないのに…ですよ」

「そうか、悲しいこと思い出せちゃったな」

「良いんですよ。今は、水紫さんが隣に居てくれているので安心します。……それに父と同じ魔力を感じますし」

「そっか、なら一緒に居てやるよ。だがな、一緒には寝ないからな?」

「え、当たり前じゃないですか」

「そ、そうか、だよな」

「…やっぱり一緒に寝てあげますよ。ほら寝ましょ?」

「おい、テーゼは飯食わないのか?」

「あ、食べます。いいんですか?」

「カップラだけどな。なかなかだぞ」

「では、それを頂きます」

「なら、できるまで、椅子に座って待っていてくれ。大体3分で出来るから。麺が固いのが嫌なら4分くらい待てよ」


だけど、4分待つのって、意外と長いよなぁ…

しばらくすると、タイマーのアラーム音が聞こえた。


「ほら、出来たぞ。こっち来いよ」

「はい、ありがとうございます」

「お前…は、箸は使えるのか?」


俺はなんとなく分かりきっていたので、棚からフォークを取り出した。だが、予想は裏切られた。


「使えますよ」

「え、使えるのか?」

「はい、候補を見つけるために、長い時間ここにいましたから」

「なるほどね」


俺はフォークを棚に戻し、割り箸を取り、渡した。


「割り箸ですか?」

「早く、食べろ。伸びちまうぞ」

「はい、頂きます」 ズルズル


ん、長い髪をかきあげてラーメンを啜る姿はなんか妖艶さを感じるな…

しばらくして、俺の視線に気づいたのか、テーゼは、


「何見ているんですか?」

「いや、何も見てないかな」

「ふぅん、そうですか。では、明日は朝早いので早く食べて、早く寝てくださいね」

「そりゃ、こっちのセリフだ」 ズルズル


……………………………


「ご馳走様でした」

「美味しかったです。ありがとうございました。水紫さん」

「はぁ、風呂も入ったし、歯磨きもよし…。さて、寝ますか」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「スゥスゥ…んんっ、あれ…ぇ?水紫さん?」

なんだこいつ、寝ぼけてんのか

「好、き……で…す」

「っ!?」


咄嗟のことで反応出来なかったが…俺のことが好き?


「お、おい、どういう意味だ!」

「んん…スゥスゥ…」

「…………」


あ、寝てるか。べべべ別にこれくらいどどどうってことないけどどな。ってなに焦ってんだよ。


「さぁーて、寝るか」


こういう時は何も考えずに寝るのが一番だ。

どういうことかは、明日の朝に聞くとしよう。


………………………………………………………

「さん…みあさん…」

「……………」


む、なかなかしぶといですね。


「あと…5分だけ…」イラッ

「移動し……」


いや、ここは違う方法で起こしましょうか。

テーゼは起きてますかーってな感じでベットにダイブしてみた。聞こえてきたのは、


「…ごはぁ!?」


驚いたようなくぐもった声がした。

どうやら、起きたようです。


「ニホンの文化を色々見たんですよー。朝はこんな感じで起こすって。びっくりしましたかー?」

可憐な声が響く。


「ちょ、重いから。どいてくれ」


あれれー水紫さんにはこの手は効かないんですかね、それに…


「えっ重いって。その言い方レディに対して失礼ですよ!」


今の水紫の言葉はテーゼにとって許せなかった。


「ったく…お前はレディって年ではないだろ。むしろ…げほ、何でもない」


水紫の発言に「?」を頭の中に巡らせた少女はまぁいいかと思いながら、


「けれど、○これっていうアニメで自分をレディとしてる、幼女がいますよ?あれは何ですか?」


という質問に、水紫はあぁ、あれかと呟き、答えた。


「アニメだからしょうがないだろ。設定だ、設定!」

「む、随分と強引ですね」

「で、」

「なんですか?」

「…移動。するんじゃなかったのか?」


水紫さんはこめかみを押さえながら半眼でこちらを向いた。


「あ!忘れてました。やだなー教えてくださいよ〜」

「今教えたじゃないですかー、やだな〜(棒読み」


イラッ……この人…


「行きますよ、ル…」

「わ、ちょっと待てって」

「む、なんですか」

「行くってどこにだよ」


そういえば、まだ行き先伝えてませんでしたね。行き先は


「魔界です。」

「魔界!?けど、今の魔界って大丈夫なのか?統制とか、勇者とか」

「あぁ、勇者は大丈夫ですよ。けど、統制ですかぁ…考えたことなかったですね。私の祖父が死んだ時は、大丈夫だったんで、大丈夫でしょう」


それに、水紫さんの魔力を嗅がせれば、魔族の統制の事なんかよりも重要になるでしょう。


「じゃぁ、次こそは魔界に向けて、れっつごーです、ルート」

サブタイトル、よく分かりませんねぇ。


何書けば…

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