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紅の札魔術師  作者: ラグ
隣世界の魔人
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札魔術師の話

ide三人称

『ミノタウロス・デミ』との死闘から一夜明け、秋斗は自宅で目が覚めた。隣では少女が自分を見下ろしていて思わず飛び上がりそうになった。

「起きたのね。

まず、お礼を言わせて。ありがと。貴方が来てくれなかったら間違いなく死んでたわ。」

「あ、いや。・・・座ったら?」

秋斗はベッドから這い出て近くに置いてあった椅子をシーリアに勧めた。「ありがと」と一言礼を言うと椅子に腰かける。秋斗はベッドに座って少女と向かい合う。

「私はシーリア・デュマ。よろしくね。」

「こちらこそ。」

「貴方・・・札魔術師だったのね。」

「カードマスター?」

「ええ。貴方が使っていたのはカードを媒介にして・・・って何で知らないのよ。」

「僕は、ただの高校生(学校には通ってないけど)だよ。」

「えっ?!」

少女の双眼が驚愕に見開かれる。秋斗は秋斗で首を傾げるばかりだ。

「そ、そう。じゃあ、説明するわ。札魔術師は名前の通りカードを使って魔術を行使するわ。魔術師はそれぞれ得意属性があって私の場合は紫電ね。」

そう言うと少女は腰に下げていたカードホルダーから1枚のカードを抜き取った。それの裏面は紫色だ。

「いい?カードには種類がたくさんあるけどそれを開花させるのはあくまで自分の努力よ。さらに私達はそれぞれ得意分野があるの。

第6魔術 強化

第5魔術 放射

第4魔術 干渉

第3魔術 変化

第2魔術 創造

第1魔術 空間

第0魔術 消滅

と言った具合ね。

貴方はおかしな事に第3 第2 第0の魔術が得意ね。これは異常よ。向こう側に居たわけでも無く一般人が扱える魔術を遥かに越えているわ。そして貴方の属性もよ。貴方が寝ている間、勝手に計測させて貰ったわ。貴方の属性は無よ。どの属性も操れる最高の魔術才能ね。」

まるで珍獣でも見たような反応に秋斗は頬を掻いて誤魔化すしかなかった。

「でも、何で僕はそんな力を?」

「わからないわ。『アーキノス』に聞いてもわからないの一点張りで。」

「『アーキノス』?あの時話していた斧のこと?」

「ええ。あれは生きた武器なの。インテリジェンス・ウェポンって呼ばれているわ。今は私の魂に溶け込んでいるけど。」

「魂?」

「ええ。インテリジェンス・ウェポンは契約すると同時に互いの魂が混ざりあうの。本来なら所有者にしか声が聞こえないのだけど。魔力の高い人は聞こえるって聞くし問題はないでしょ。」

「ねぇ。君は何処からか来たの?」

「私?私は・・・。」

シーリアは一瞬考える素振りを見せたが直ぐに口を開いた。

「私はこの世界の隣の世界から来たわ。」

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