表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩文集

くじら

作者: illumina

昼過ぎのぼーっとなる時間には、

くじらがあたまの中に入ってくる

わたしはそれをやさしく見守るのだけど、

くじらはといえば、

ばたばたあばれて

わたしの思考を

かきみだす

だから

カーテンを閉めて

おふとんをぎゅっとするの

たったこれだけが

気持ち良すぎて

泣けてくる、泣けてくる

泣いた後には

散歩しましょう

小さな山を抜けていく、

さびしく光る木々に覆われた夕方の小道を

考えてみればずいぶん久しぶりで

その木々の間からは遥か彼方の山々が

かすかに、かそけく、のぞいてて、

道の先には雲の群なす地平線が見えた

いくつも、いくつもの地平線

そしてやがて帰路につく

ついてしまう

それで夕食

なのだけど

こんな景色の通過後には

何を食べればいいのだろう、

これ以上、いや、だがやはり

食べられるのだ


吐き気がする

夜になる

夜になる

くじらはもういない




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ