前世の巻
私は30歳無職実家暮らしの童貞。国立大学を卒業後、就職活動に失敗し、フリーターとして働くもクビになった。そこから引きこもりでいること5年。そんなある日に転機が訪れた。
巨大地震が起こり、家は倒壊。男は家から大切にしていた唯一の本を持ち出し辛うじて脱出した。
しかし次は大津波警報が発令され、高台に逃げようとするも間に合わずに津波に流された。男「僕はここで死ぬのか…」と悟った次の瞬間、持ち出した本が光った。本に吸い込まれ、突然「あなたはこの世ではもう生きて行けません。ですが、別の世でなら生きることは可能です。」と話しかけられた。男は動揺と驚きで思わず「なんなんだお前」と横柄な口調で言った。すると話しかけた相手から「私は全世の神です」と言った。当然男は「そんなやついるわけない」と声を荒げて言い返した。すると神が男しか知らない秘密を言い、男は神であることを渋々納得した。
男は神から2つの選択肢を与えられた。1つ目は「このまま死ぬこと」だ。当然と言えば当然の選択だ。2つ目は「別の世でやり直す」ことだ。男は現世では後悔しかなかった。彼の通った国立大学は第1志望でないがゆえ、学歴にもコンプレックスを抱き、そのまま就活も失敗したのだから。そんな男にとってみれば「やり直せるなら…」と口にした。その時神は「やり直すということで良いのですか?」と尋ねた。男は「はい…」といい、転生したら…
ここから始まる第2の人生。前世の反省を活かし、第2の人生を歩む。この男の第2の人生はどんな人生が待ち受けているのだろう。