人魚姫の童話
童話の名前は女の子の設定に書いた通り「愚かな姫と憧れ」人魚に語り継がれる童話なのに人魚姫という題名なのはおかしいなと思い頭を悩ませてつけた名前です。ネーミングセンスはないので許してください。人間という仕組みすら違う存在へ恋したことと。人違いをしている王子を憎み切れなかったことでダブルミーニングの愚かな姫。と、彼と同じ種族への憧れ、王子の妃になるという夢への憧れという意味でそのタイトルがついた(ってことにしました)。
可哀そうな人魚姫。かわいい末っ子のためなら何でもしてあげられる姉たちと父を残して種族の違う王子への憧れを捨てきれずに消えてしまった愚かな娘。天国で王子に会う為だけに三百年も風を届け続けている愚かな子。
元ネタは某ネズミーではなく、どちらかといえばバッドエンドのアンデルセンの童話のほう。ネズミーのほうはハッピーエンドだったのと、こちらの世界は異世界とは言えど魔法はない設定なので……
アンデルセンのほうは人魚姫が海に身を投げて泡になった後、風の精に生まれ変わり、魂を手に入れて天国に行こうとするところまでが童話らしいのでそこまで盛り込みました。人間みたいな見た目になった人魚姫は声を失っただけではなく、歩くたびに激痛が走るらしく、それでも王子を思い続けたところに女の子は憧れたんだと思います。
この童話の教訓は、人間は人間を好きになるし、海上には特に面白いものもない。だから陸に向かうなどという無駄はしないほうが良い。海の中で楽しく暮らしましょうといった感じ。
この童話は実話で、人魚姫は今も風の精として風を届け続けているといった形ですね。