パンギンとの出会い
「私はパンギンと言います。」
そう名乗ったそいつを見て、俺は思わず目を見開いた。頭がパンダで、体はペンギン…こりゃまたユニークな出で立ちだ。だが、なんだか「パンギン」って名前は妙にしっくりくる。
「おお、助かったよ!ありがとな、パンギン!」
と俺が礼を言うと、パンギンはニコッと笑って返事をしてくれた。その笑顔、素直で愛嬌たっぷりってやつだな。
それからパンギンが急に拾い物を始めた。さっきモンスターに向かって投げていた“武器”らしい。俺もなんとなく手伝うことにしたが、拾い上げてみると妙にずっしりしてて、手に伝わる硬さもただごとじゃない。
「なぁ、このめちゃくちゃ硬いの、なんなんだ?」
と思わず聞くと、パンギンは少し誇らしげに、「ジャガイモですよ」と言ってきた。
…ジャガイモ? 俺は思わず目を丸くした。「おいおい、これがジャガイモ?石かと思ったぜ!」と笑いながら言うと、パンギンは真面目な顔で「食べ物は粗末にしちゃダメです」と言うもんだから、妙な説得力に、俺もつい頷いてしまった。
(でも食べ物を投げるのはOKなんだな…)と、心の中でツッコミを入れつつ、俺は話題を変えた。
「で、パンギン。お前、これからどうすんだ?」
と聞くと、パンギンはキリッとした顔で、「世界の平和を守る旅をしています」と胸を張って言う。さらに、仲間を集めてるって話まで出てきたもんだから、思わず笑ってしまう。こんなユニークな奴が仲間になるのも悪くねぇかもな。
「じゃあ、まずはお礼したいからよ、俺が滞在してる街まで来なよ!」
と俺は誘った。パンギンもニッコリ頷き、俺たちの奇妙な冒険がここから始まる気がしてきた。




