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パンギンの冒険  作者: じー店鳥
第2章 ニック
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剣士ニック

俺の名はニック。

剣士としてはちょっとした有名人で、イケメンって言われることも多いんだ。まあ、笑顔があれば大抵の問題は解決するし、腕っぷしだってかなりのもんだ。どこ行っても頼りにされるし、何より冒険者として稼ぎも上々。人生、楽しくやらなきゃ損ってね。


そんな俺でも、時には面倒くさいことに巻き込まれるもんだ。今まさに、目の前にゾロゾロと現れたモンスターの群れ。雑魚だってことは分かってるんだけど、数が多いと流石に手こずるのも事実だ。


「ったく、やれやれだぜ…」


剣を抜きながら、ちょっとしたため息。さっさと片付けて次の仕事に向かうかと思った瞬間、不意に石が飛んできた。モンスターに当たって、バシッと一匹が倒れる。


「ん?今の…俺じゃないよな?」


周りをキョロキョロしていると、どこからか声が聞こえてきた。


「助太刀するよ〜!」


誰だか分からないが、こういうのも悪くない。助けてくれるなら助かるし、俺も楽ができる。


「おお、助かる!よろしくな!」


こうして、謎の援護を受けつつ、サクッとモンスターたちを片付けてしまった。俺と見知らぬ援護者が完璧なコンビネーションを見せるなんて、運命ってやつかな?


さて、礼でも言うかと声の主に振り返ると、目に飛び込んできたのは…なんだこれ?パンダの顔にペンギンの体?目を疑うような奇妙な生物が俺の前に立っていた。


「お疲れ!コロッケ食べな♪」


そう言うと、そいつは俺に唐突にコロッケを押し付けてきた。なんてこった、助けてくれたお礼ってことか?いや、そういう問題じゃないだろ…って、うまい!


驚いてる俺をよそに、そいつはニッコリと笑っている。まさか、こんな出会いが待ってるとは思わなかったぜ。

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