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パンギンの冒険  作者: じー店鳥
第5章 新たな試練
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そして冒険へ

「いただきます!」


勢いよく一同が手を伸ばす。黄金色に揚がったコロッケを一口かじると、ザクッとした衣の音とともに、中からホクホクのジャガイモと甘みのある玉ねぎ、ジューシーなひき肉が広がった。


「ん~~! うまい!」ニックが目を輝かせる。


「ふむ……美味しいの」じーも小さく頷いた。


「さっくさく……ほくほく……」アムが静かに感動を表現し、レンは「熱い……でも、モフモフの味」と謎の感想を漏らす。


「みんなで作ると、なんか特別な味がするね!」ひよが嬉しそうに言うと、全員が無言で頷いた。


食卓の片隅では、伝説のペンギンがコロッケをつついていた。ペンギンがコロッケを食べるというのは不思議な光景だったが、当たり前のように受け入れられている。


「ふむ……」じーは満足げに頬を膨らませた。


パンダ師匠のありがたい説教


「うむ、よくやった!」


コロッケを食べ終えたころ、パンダ師匠が腕を組んで頷いた。


「今回の試練は、料理の技術ではない。おぬしたちは、仲間と力を合わせることができるか——そこが重要じゃったのじゃ!」


「ふむ……」


「最初はバラバラじゃったが、最後には息が合っておった。これは、戦闘においても同じこと!」


「なるほど……」ひよが真剣に聞いている。


「じー、ひとりで戦うのもよいが、仲間と共に戦うのはまた違うのじゃ」


「ふむ……」


「互いの得意なことを活かし、補い合う。それこそが、強さじゃ!」


「……ふむ!」


じーは静かに、しかし力強く頷いた。




夜が更け、星がきらめく空の下。


じーは月明かりの中、ぽてっと座って考えていた。伝説のペンギンが隣で丸くなっている。


「ふむ……仲間」


ひとりでも強くなることは大切。でも、仲間と一緒なら、もっと違う強さを得られるかもしれない。


「ふむ……」


じーはふわりと微笑んだ。


明日からの冒険は、どんなものになるのだろうか?


「モフモフ、どこ行く?」レンがひょっこり現れる。


「ふむ……冒険なの」


「たのしみ」


「ふむ!」


じーは立ち上がり、仲間たちの元へ戻る。黄金のコロッケと、パンダ師匠の教えを胸に、彼らの旅はまだまだ続くのだった。

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