新たな試練
試練を終えた?じーたちは、再びパンダ師匠のもとへ戻ってきた。
「ふむ、おぬしたち、ようやった」
パンダ師匠はじーたちを見渡し、満足げに頷く。
「思えば、わしがおぬしたちに与えた試練は数あれど——」
「ひとつなの」じーが即答する。
「……そうであったな」
パンダ師匠は少し間を置いたが、気にせず話を続けた。
「次なる試練を授ける」
「ふむ……」
「それは——料理じゃ」
「ふむ?」
「えっ、料理!?」ひよが驚く。
「そうじゃ」
「なんで急に?」
「料理は冒険の基本! うまい飯を作れる者こそ、真に強き者! つまり、おぬしたちの真価が問われる試練というわけじゃ!」
「うーん……」
「確かに、食事の重要性はあるかも」レンが頷く。
「おいしいもの、食べたい……」アムの目がキラリと光る。
「しかし……」
「……」
「……」
「なぜか、ついてきたの」
全員の視線が、一匹のペンギンへと集まる。
そう、伝説のペンギンである。
「……何か?」
「いや、なんか、ついてきてるなって……」ニックが戸惑いながら言う。
「うむ。わしも驚いた」パンダ師匠も腕を組む。
「試練が終わったら、なんとなくついてきた」
「なんとなく……」
「そういうこともある」
「ないの」
「しかし、折角じゃ。せっかくなので、お主も審査員になれ」
「ほう……」
伝説のペンギンは顎に羽を当て、しばし考えた後、頷いた。
「よかろう。料理には厳しいぞ」
「……料理、できるの?」
「食べる専門だが?」
「ふむ……」
じーはしばらく考えたが、「まあいいの」と納得した。
「では、料理の試練じゃ! まずは課題料理を発表する!」
パンダ師匠は堂々とした声で言い放った。
「その料理とは——」




