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パンギンの冒険  作者: じー店鳥
第2章 ニック
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剣士ニックとの出会い

黄金の農園での修行を終えた僕、パンギンは、一度パンダ仙人のもとに戻った。農園で作ったジャガイモのコロッケは、なかなかうまくできて、僕も少しだけ自信がついたかな?ま、修行も役に立ったってわけだ。


パンダ仙人が静かに言った。


「パンギン、いよいよお前の使命を果たす時がきたようじゃな」


なんかすごいことを言われて、僕は思わず背筋がピンとした。いよいよ、世界の平和を守る旅が始まるってことかな?なんて思ってたら、仙人がさらに続ける。


「お前は仲間が必要じゃ。一人では限界もあろう」


「仲間かぁ…」


僕は思わず小さく呟いた。仙人の言葉には妙に説得力がある。僕って流されやすいところがあるから、「はい、わかりました!」と勢いよく頷いてしまった。


それで、近くにある大きな街を目指すことにした。もしかしたら、仲間が見つかるかもしれない。なんとなくそんな気がしていた。


街へ向かって歩いていると、なんだか騒がしい声が耳に飛び込んできた。声のする方を見てみると、若いお兄さんがモンスターたちに囲まれてるじゃないか!剣を振って応戦してるけど、モンスターの数が多すぎてちょっと困ってる感じ。


僕はジャガイモを握りしめると、勢いよくモンスターに向かって投げつけた。モンスターに当たって、何匹かがよろける。その若いお兄さんは突然の援護に戸惑い周りをキョロキョロしていたが、


「助太刀するよ〜!」


と声をかけると、


「おお、助かる!よろしくな!」


と笑顔で返事が返ってきた。


二人で力を合わせてモンスターを倒し終えると、お兄さんが僕の方に歩み寄ってきた。


僕はすかさずコロッケを食べさせる。


「お疲れ!コロッケ食べな♪」


お腹が減っては戦は出来ぬ、仲良くも出来ぬ、とパンダ仙人が言っていた。運動した後の腹ごしらえは大事。


お互いに自己紹介をした後、ニックの案内で、彼の滞在してる街に向かうことに。街の中の賑やかな通りを抜けて、ニックの行きつけの店に着いた。店の中にはおいしそうな香りが広がって、テーブルに並べられた料理は見ただけでお腹が鳴りそうだった。


「遠慮しないで、食べな!」


ってニックが声をかけてくれるから、僕も遠慮せずにいただくことに。初めて食べる料理ばかりで、一口ごとに驚きの連続。ニックはなんだか気前が良くて、改めて「この人、いいやつだなぁ」と思った。


食事が終わって一息ついたところで、ニックが


「で、パンギン、お前はどこに向かってるんだ?」


と聞いてきた。


「僕ね、世界の平和を守るために旅をしてるんだ。それで、仲間も集めるようにって言われてさ」


って正直に話すと、ニックはなんとも言えない顔をして、でもちょっと面白そうにニヤリと笑って、


「そりゃ大きな夢だな。でも、いいじゃねぇか」


と軽い感じで返してくる。


それで僕、ちょっと勇気を出して


「じゃあ、ニックさん!一緒に旅に出てくれませんか?」


って思い切って頼んでみた。


しばらくニックは考えてたけど、突然


「よし、決めた!一緒に行ってやるよ!」


って軽くOKしてくれた。その返事に僕は心の底から嬉しくなった。

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