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プロローグ 『女神との邂逅』
「あ、、と、戸惑ってるよね。…えっとね…。」
目の前に突然現れた女性は戸惑いながらも心地の良い声で言った。
「君たちは死んじゃったの。」
女性は美しい桜色の髪を鮮やかな赤色のリボンで二つ結びにしている。
この女性は何を言っているのか。ん、死んだ?誰が?俺が?
彼女は「君たち」と言ったな。
その言葉の意味を理解するため右を向くと、隣に体育座りをしている女の子、妹の愛華と目が合った。
そして、妹は前の女性を不思議そうに眺め、問いを投げた。
「あなたは誰ですか?」
もっともな質問だ。
「私は「癒しの女神」リーファです。水野和希さんと水野愛華さんですね?これから、あなた達が何故ここにいるのかをご説明いたします。」
二人は先を促すように頷き、女神と名乗るその女性を真剣な眼差しで見る。
女神は二人と目を合わせて一度目を瞑り、
「お二人は7年前に死亡しました。」
この言葉を初めに女神リーファは、和希と愛華へ起きた出来事について話し始めた。