6話
や、やっと投稿出来た。
アルトたちがウッドパペットとの戦闘を終えてこっちに向かって歩いていくける。
だが、アルトたちは少し神妙な顔をしている。どうしたんだ?
「お疲れさま。どうしたんだ?そんな神妙な顔をして」
「なぁ、ユリウス。さっきの戦闘を見てどう思った?」
俺の近くまできたアルトは神妙な顔のままさっきの戦闘を見てどう思ったのか、と俺に質問をしてきた。
「いきなりどうしたんだ?」
「いや、ユリウスから見て俺たちの戦闘はどうだったのかなっと思ってな」
「…正直に言って良いのか?」
「あぁ、構わない。そうしてくれ」
じゃあ、正直に言うか。
「はっきり言ってお前たちの戦いは駄目だったな。アルトは的確に指示を出していたからまだ良いが、ゴローがいけない。タンクならもっとしっかりと敵を引き付けて、簡単に吹き飛ばされないようにしないと。だがしっかりと自分の身を守る手段を持っていないとさっきみたいに囲まれて、最悪死に戻りするぞ。アルテナもお前のポジションは遊撃だと思うが、もう少し周りとタイミングを見て攻撃しないと、さっき見たいにゴローが囲まれたり、お前が囲まれるぞ。次にフリーデだ。お前ももう少し魔法を放つタイミングをしっかりとしろ。今回はアルテナが巻き込まれなかったから良かったが、本当だったら巻き込まれていたぞ」
そこまで言って一息ついてから結論を言う。
「要するに連携があまりなっていない。パーティーで行動したこと無い俺から見ても悪いって事が分かるぞ」
そこまで言ってアルトの様子を伺うと、自分でも分かっていたのか「そうか…やっぱりそうだよな」と言って少し俯き、何か考え事をしているのか少しブツブツと何かを言っているのが聞こえる。
それに俺の予想だが、アルトとゴローたちは最近アルトとパーティーを組んだばかりだろう。
だからあまり連携が取れなかったのだろう。
ゴローたちも分かっているのかアルトと同じよう少し落ち込んだ様子で下に俯いていた。
まぁ、元βテスターでも20体のモンスターに囲まれたら流石にヤバイだろうからな。
そこまで気にすることじゃないと思う。
「なぁ、ユリウス。【錬氣】ってほかに何が出来るんだ?」
「いきなりどおした藪から棒に。何故そこで【錬氣】が出てくる」
「いや、さっきお前が見せてくれた事で【錬氣】はそこまで不遇じゃないと思うんだ」
考え事が終わったのか、顔をあげたと思ったら唐突にそんな事を聞いてきた。
「逆に何で【錬氣】は不遇スキル何だ?」
「【錬氣】は氣を練れたとしても何に使えるのか良く分からないんだ。某人気少年漫画で見たことあるから名前だけは知っているがそれだけ。βテスターでも【錬氣】を取った奴が居たけど氣を練れたとしてもどう扱えば良いのか分からなくて諦めたんだ。その漫画のように飛ばせる訳でも無いし」
なるほどな。
それを聞いて俺は納得をした。
確かに氣というのはそこまで一般的じゃないし、武道家でも氣を扱えるのはそんなに多くないからな。
だからどうやって使えば良いのか分からなくて当然だろう。
「じゃあ、説明するぞ。と言っても出来ることは1つだけだ」
「1つだけ?」
「あぁ、自分の身体能力と感覚の強化だ。例えば、足に氣を込めればスピードが上がったり、蹴りの威力を上げたり出来る。目に氣を込めれば視力が上がって遠くの物が見えるようになるんだ」
アルトにどんな事が出来るのか教えると少しビックリしたような顔をして、「すげぇ便利だな」と思わずと言った感じで呟いていた。
確かに使えれるようになれば便利だろう。だが、使いこなせるまで時間が結構掛かる。
確か俺が現実で使えれるようになるまで一年ぐらいかかったからな。
「ユリウス。俺に【錬氣】の使い方を教えてくれ!」
「スキル取れば使えれるようになるぞ」
「確かにそうだけど…そういうことじゃ無くて使いこなせるようになりたいんだ」
「そうか。頑張れ」
「ユリウスが冷たい」と言ってアルトがまた膝を付いて落ち込んだ。
別に冷たくはない。ただ人に教えるのがめんどう…じゃなかった、苦手なだけだ。
それとゴローとアルテナ。ちゃんと気付いているからな?
そんな期待したような瞳で俺を見ても教えないからな。
それに、アルトたちに【錬氣】を教えてる間はずっと同じパーティーでいないといけないじゃないか。
生産が出来ないじゃないか。
「そんな事言わずにさ。教えてくれよ!」
「だから、声が大きいし顔が近い。これで何回目だ」
立ち直ったかと思うとまた俺の耳元で大きな声を出してきた。
前も同じような事があったよな。
前と違うとしたら、今度はゴローは助けてくれなくて逆に「そうだ、アルト。もっと言ってやれ!」とアルトの味方をしていた。
アルテナに関しては前と同じようにまた腹を抱いて声を出して笑っていた。
耳元で騒ぐアルトをどうするか、と考えながら両手で耳を抑さえながら、「助けてくれ」と言う意味を込めてルナとフリーデの方を見るが、フリーデは少しビクッと肩を揺らして目線を逸らして、ルナは苦笑いをして「頑張って下さい」と言ってきた。
ここには俺の味方は居ないのか。
この20分後、アルテナが笑うのをやめて助けてくれるまでずっと続いた。
アルテナ、ゴローにも言ったと思うが助けるならもっと早くから助けて欲しかった。
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アルテナが止めてくれてやっと落ち着いた俺たちは街に帰ることにして、歩いていた。
「頼むから教えてくれよ」
「しつこいぞアルト。嫌なものは嫌だ」
「ユリウスのケチ」
止めたと言っても大きな声で騒ぐのをやめただけで、根本的はアルトの味方なのか、アルトが俺に教えを乞うことは止めてくれてない。
俺は、【並列思考】をレベル上げとアルトの相手を軽くしながら気配察知で周りを警戒するために使っている。
今のところは範囲内に敵の気配は無い。
このままは、戦闘も無く街に帰りたい。
「なぁ、ユリウス。頼むから」
「はぁー。分かったよ。教えてやるよ」
「本当か!?」
「ただし、また今度な。俺はこの後街に帰ったら一回ログアウトするつもりだから」
「それでも構わない」
アルトは子供のように「やったー」と言って飛び回っていた。
はぁ~、俺って甘いな。アルトのこんな姿を見ていると怒る気が失せてくる。ちょっと違うか?
それとゴローたち、ひそひそと話して聞こえて無いと思っているのか知らないが、しっかりと聞こえてるからな。
ツンデレじゃないからな。
俺はこれからの事を考えてまたため息を付いたが、たまにはパーティーを組んで見るのも云いかも知れないな。と思っていた。
飛び回っているアルトを落ち着かせてから歩く事10分。やっとユウフスベルに戻ってきた。
長かったな。
「ユリウスお疲れさま」
街の中に入るとアルトが俺に労いの言葉を掛けてきた。
「あぁ、アルトもお疲れさま。楽しかったぞ」
俺もアルトに労いの言葉を掛けてアルトが「俺は何もしていないけどな」と苦笑いで言っていた。
アルトの後にゴロー、アルテナ、ルナ、フリーデの順に労いの言葉を掛けた。
ゴローたちも俺に「あぁ、お疲れさま」と言ってその後にフレンド登録をした。
まぁ、フリーデは「はははい、お、お疲れさまです!」と少しビクビクしながら言っていたけどな。
俺、フリーデに怖がられることしたかな?していないよな?
その後、アルトたちと別れて俺はログアウトをした。
※ 12/5 少しだけ補足。
New life onlineではβ版から引き継げるのは装備とお金だけでスキルは1から取り直し、レベルも1からです。
それと、アルトたちは全員そこまで弱く無いです。全員ウッドパペットなら一人で5体は相手出来ます。スキルレベルが低くても。
プレイヤースキルが高くて装備が少し良くてもスキルレベルが低くて、最近組んだパーティーではあまり良い連携が取れなくてウッドパペットに苦戦をしてしまいます。
っと、長々と言い訳じみた事を言っていますが、最初からそう書けって話ですよね。申し訳ないです。