第1話 目が覚めたらこうなっていた
投稿が早いかもしれない。 推敲を一度やってから投稿しております。
間違いなく変な部分とかこうすれば~みたいな部分があるだろうなー…
異様に暖かい感覚にだんだん目が覚めてくる。
小鳥の囀りが聞こえ始め、朝なんだ……起きないといけないと私は思い身体を起こす。
「……あれ?自分の部屋?」
身体を起こして視界に入ってきた場所は昨日寝ていた見慣れた病室ではなく、同じく見慣れた自室の筈なのだが……
「何だろう、何か高級感漂う机とこのベッド」
そう家具の配置は弄られてなければまったく自室と同じ配置だし、机の上には私が幼い頃から使い続けている筆記用具や一部の道具が置かれている事から自分の部屋なのは間違いない筈なんだけど……
キョロキョロと周りを見ると妙に部屋が広くなっており、自分が使っていた家具以外にもいくらか装飾品なども置かれている。
「う~ん、高級感はあるけど今まで私が使ってた部屋だなっていう確信めいた物は感じ……へ?」
独り言をして気がついた、自分の声が妙に幼い。
気になってあ~い~う~え~お~と言ってみる、やはり幼い……まさかと思いベッドから降りようとして――
「……?」
自分の足が短く、自分の手を見ても縮んでいる。
まさかまさかね、身体が縮んでるなんて冗談でしょー……ええええええぇぇぇぇ!?
私は部屋を見回した時にあった鏡の元へダッシュする、後で体調が悪化しようがそれどころではない!
そして鏡の前に自分も予想以上の速さで辿り付きいざお姿拝見!
うんそうだね、私が5歳ぐらいの時の大きさだね。
改めて自分の幼くなった姿を見て家族写真にあった5歳当時の自分の姿とまったく同じだよね、髪の長さに背丈とばっちりだよ!髪の色がアクア色で瞳の色がゴールド色じゃなければね!!!!!
身体が幼くなった影響か叫び転がりたい気分になるけどぐっと堪える。
まずはそう自身の状態の確認からしようと思い自分の髪をそっと触る。
やや短めに切られ中央付近をやや長めに残した前髪、肩にかかるかどうかまで伸ばした後ろ髪、何より私のトレードマークとも言われた後頭部の中間から左右両側に瞳の幅ほどで広がるよう腰まで伸びているテール髪。
どこからどうみても私が小さい頃から拘り続けた髪型である、こんな髪型ほぼ真似できる人などいるわけがないと思っている。
そして次に自分の両眼を鏡でマジマジと見てみる。
はい、どう考えても爛々と金色に輝いています。
自分の容姿と現状について思う事はあれど、夢かどうかをまず確認する為に頬を思いっきり抓ってみる。
結果ものすっごい痛い思いをしました、涙目を現在進行形で続けています。
おそらく夢ではないと思いながらもどうしてこんな事になったのかまったく心当たりが無い為頭の中はパニックモードである。
しかし病弱体質から出来上がった私の状況分析力はパニックモードでも遺憾なく発揮されているようです、原因究明と言わんばりに高級化している自身の机の下へ向かいます。
椅子に座り自分が使ってたであろう筆記用具をまず見てみる事にする。
消しゴムは真新しく鉛筆も真新しい、まだ使われて居ない事から私は首をかしげる。
「そうだ、名前を見たら良いんだった」
そう思い立って名前を確認しようとして、視線の先に写真立てを見つけた。
私は名前の確認をするという目的も忘れて食いつくように写真立てを見る。
そこには幼い私を膝に座らせたお母さんに隣で笑うお父さん、そして隣で立って笑顔の幼き兄さんが写っていた。
写真立てに写ってる私の髪色がやはり変わって居るが、ほかの皆は変わらぬ容姿な事にここは私の家だとはっきりと感じることができた。
そして安心感から視野が広くなったのか写真立てを見て不自然な点がいくつも浮かび上がってきた。
「なんで私を含めて皆やたら豪華な服装なんだろう……」
そう、やたら豪華な服装をきた我が家族一家で写真が撮影されているのだ。
しかも背景に映る家が大変大きいのである、豪邸とかそういうレベルなのである。
「そして表札が見えるんだけど、あれ?」
表札に書かれてる名前が七條院となっているのだ。
七條院ね……なんか大層な名前の苗字だなーと思って自分の筆箱をコロコロ回しているとふと自分で書いたであろう名前が見えた。
それを見た私は目をパチクリとした後更にゴシゴシと擦って改めてその名前を見た。
「しちじょういん かれん?」
はああああああああああああああ!?
ど、どういうことなのこれ!なんで苗字が変わっているの!?
私はアワアワとしながらも安心したと同時に忘れていた事を思い出した。
「そ、そもそも何で幼くなってて髪の色が変わっているのかの原因がまったく判ってないじゃない……」
一人でそんな事を呟きながらどうしてこうなったかを必死に考え始める。
タイムスリップだとか人生やり直し効果だとかそんな良くわからない上に現実にありえない事象がどんどん頭には浮かんで消えていく。
そしてふと別の世界へ行けたらどうする?という兄の言葉を思いだし、自分が散々それを思い願った事に…… ま さ か !
「い、いやいやそんな、私の体が健康な身体だなんて……」
そう思い自分の身体の状態を確認する事にした。
あの病弱体質で得られた特技とも言えるものが私にはあるのだ。
それは自身の身体に何らかの変調があれば即座に察知できるという素晴らしい特技!
実際のところはあ、これはまずいなって思ったことが何度もあった為に精神に刻まれたとでもいうべきなのかもしれない……
そして自身の身体に変調が無いかを確認してみると。
「あれ?気だるさも寒気も何もない?」
病弱体質出会った頃に感じた微妙な身体の変調すらまったく感じない、ちょっと気になって腕立て伏せを実行してみる事にする。
10回ほどやった所で、疲れもないので私は腕立て伏せをやめて自分の身体をマジマジと見てしまった。
すっごい健康体じゃないかなこれ?病弱だった私が腕立て伏せしたら5歳当時なんてそもそも一回もできない自身がある、というか腕がプルプルしてあっという間に息切れして倒れ伏す姿が容易に想像できるし。
うん、早計すぎる結論かもしれないし微妙にまだ納得できない部分もある、でももし願いを叶えてくれたのであって神様なんて存在が居るならこう言います。
神様、私の望んだ世界へ連れてきてくれてありがとう!!!
というわけで第一話です。
病弱だった割には主人公が元気な気もしますが。
きっと元気な身体に精神も引っ張られて元気になったのかもしれません。(ぁ
ほら、病は気からっていいますし!(酷いいいわけだ!