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第三詩

第三詩:狂賢の戯言

自殺志願者が死を望むことは


オリーブの木がオリーブの実をつけるのと同じように

矛盾では無い


甘水を湧かせる泉が

塩水を湧かせることが無いように


塩水を湧かせる泉が

甘水を湧かせることが無いのだ


死を望むことを悪だと断すのは


それは道理という鎖に捕らわれた

愚か者であることを知らぬ

罪人である



それは狂った賢人の思考

理解者は皆無


それは憐憫であり

侮蔑でもあり

的外れな嘲笑でもあるのだ


妄信が崩れたとき

縋っていた者は喪失する


己の成し続けた愚行が

己に跳ね返るのだ


私は嘲笑者たちを嘲笑しよう


地を破滅させている者たちが

破滅される側に回るように


否認しようが無意味

認めたくなくとも認めざるを得ない


世界は残酷を持って挑んでくる


愚酒に酩酊せし

罪人たる真なる愚者に


真なる罪業を与えるのだ


ゆえに私は

嘲笑者を嘲笑し続ける


世が終わる時まで――


end

いくつかの文章は、聖書から引用しました。

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