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第二詩
第二詩:紅い薔薇に魅入られて
私は殺す
愚かな人間を
彼を殺した人間を
最初はナイフで舞うように
相手の首を狩った
血が吹き出て
床にバラを咲かせるような
一種の美しさを
私に魅せた
けれど、それは一瞬にして
終わった
酸素に触れてしまった花は
黒ずんでしまい
美しさを散らせてしまう
我ながら歪んでいると思う
でも私は
この歪みを拒まない
むしろ受け入れてる
そんな自分が好きだ
だから私は
好きな彼を殺した人間を
許さないし
許せない
さぁ、もっと私に魅せて
血薔薇が咲く瞬間を
血薔薇が散る瞬間を
悲しく狂った私に魅せて
私は笑いながら
ナイフを振るう
狂った死神のように
首を狩り続ける
血の薔薇を魅るために
愚かな人間を殺すために
殺戮に喜びを見出した
狂った人形
それが私
ネェ、アナタノ血薔薇ヲ私ニ魅セテ
《終》
過去作[恋する少女]の執筆中に、息抜きで書いたものです。