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8 ◇怒り心頭

8 ◇怒り心頭


それと共に自分がお腹を痛めて産んだ娘・鳩子の一撃が、一気に家族の気持ちを

片方へと傾かせたことだけは確かだった。


娘は4つや5つの子供ではない。

年は14才で高等女学校に通う2年生である。

まだまだ子供とはいえ、あまりの言い草。


私はこの時、自分の人生の中から娘の存在を抹消することに決めた。

私の人生の大きな岐路を無残にもぶった切ってくれた存在だ。



私を侮辱した妹の凛子も夫の哲司もそして娘の鳩子も、決して許しはしない。

そして甘やかしてきた孫娘や妹の味方をした両親とも今日を限りに

訣別すると決めた。                     



           ********



 それにしても世間知らずの母親の言葉には、腹が煮えくり返るほど

怒り心頭で温子は腹が立って仕方なかった。




まだ既婚者とはいえ、独身予定の女が独りぽっと世間に放り出されて

家が決められるような時代ではない。


『2~3日して行き先が決まり次第そうなさい』だなんて、よくも自分に言えたもの

だと怒りが沸々と湧いてくる。


しかし、母親は分かっているのだろうか。      

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