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賢者の意思

作者: 羽里あき

世界は理不尽に満ちている。

俺たちのように弱い人間は理不尽に抗う術も、力も持つことすらかなわない。

ただ強いものに何もかもを持っていかれる。世の中ってのはそんなもんだ。

だからこそ俺には必要な時間があるのだ。







「おれはしょうらい、なんかすっげぇひとになるんだ!」


「すっげぇひと?どんくらい?」


「そりゃ...うーんと........とにかくすっげぇひとだよ!!!すっげぇおかねもちになってさ、すっげぇしあわせなかぞくとくらすんだ!」


「あらあら、それじゃあすごい人になるためにもっと勉強を頑張らないとね!」


「え~やだよぉ...........じゃあなんなくていいや」







「ふぅ…」

なんだか懐かしい記憶を見た気がする。

あの純粋だったころにはもう戻れないとわかっているのに。

もう自分では何も選べない。何物にもなれないのだと悟ってしまったのに。

だが不思議と今は何も思わない。何も悔しくないし世界が広く感じる。

なんでだろう。


”なんでだとおもう?”


「え?」


唐突に声が聞こえた。

気のせいかn ”気のせいじゃないよ” うわ!!

顔を上げると真っ白の世界にいた。そして目の前には自分によく似た身なりのいい青年が立っていた。


「誰、あんた?ここどこだ。」


”僕は君の思念さ、理想の自分ってやつだね。思念だから君の脳内かな”


「思念ってなんだよ、理想の自分?意味わかんねぇ」


”ふっそうだろうね まあ今の状況含めて賢者って呼んでよ”


こいつ!


「お前最低だな ほんとに理想かよ」


”まぁまぁ…今日は助言をしに来たのさ。マスターである君にね”


「助言?ぅぁ…」


急に頭の中に何か入ってくる感覚を覚える。


賢者と名乗るそいつは何かを話そうとしていたが聞いてやれそうにない。


”あぁ...もう時間なんだね…やはりこの美しい世界は長く続かないな じゃあ一つだけ伝えるね”


賢者が何かきもいことを言っているが、もう何も聞き取れない。情報が洪水のように流れてきて処理できない。


”君¥$@当に¥ごい$#だ、だから¥を張&%#を向¥0生G\”


あぁまた世界がけがれていく。絶望と諦観と嫉妬心と劣等感に満たされていく。俺はダメなやつだ。何をやっているんだ。ほかにやることがあったはずだ。時間を無駄に浪費した。何をやっても報われない。努力も行動も評価されない。誰も俺を見てくれない。そしてまだ自分はやれるはずだと思ってしまう自己評価の高さにまた嫌悪感を覚える。






「すっげぇひとになりたい!」

”君はね―――――――――――――”






”これは賢者(きみ)の意思だよ”

そのときの声だけははっきりと聞こえた......ような気がする。












「んぁ..........寝ちまってたか。ばっちいな。でもなんか変な夢を見た気がする」




俺は不思議と軽い気持ちになっていた。


「ふぅ......今日も仕事かぁ」


俺はおもむろに立ち上がり、握ったままになっていたごみを捨てた。

短編だから処女作とは違います。どうも羽里あきです。

練習がてら友達との乗りで作ってみました。

従って中身はあるようで全くありません。

ご了承ください。

あとあんまりきれいな話ではないです。

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