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ドクターは若いながらも社会とは切り離されたようなこのような施設で医者をやっている。
彼女もまた孤児であり、1エージェントととして訓練も受けてきた人だった。
もっとも運動神経は壊滅的で、日常生活においてもドジの域を超えていたりもする。
その代わりに天からの贈り物を受け取っていた。
もしも、彼女に普通に両親がいて、進学してと普通の人生を歩んでいたら。
その家庭を前提とした場合、偉人になっていただろう。それもかなり余裕で。
そのような人物。
彼女は頭がいいから、全てわかっている。
分かっていてこの場にいる。
ボロボロな身体のセブンスに怒りを覚えながら。