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Barrett M82を構える。アメリカ製の狙撃銃だ。
後輩ちゃんとかが研究所をみても何も分からないだろうけど、私の目は少し違う。
《サーモグラフィーへ対応、完了しました》
「……コレで物体は分かった」
弾倉は10発。全て打つ。
「威嚇射撃程度かな〜」
「何を目掛けてたんです」
「一応人だけど、ダメだね、失敗だ」
多分関係者っぽいのは1人2人くらいしか倒れてないし、倒れても無視されてる人もいるのは、奴隷化された人だったかも。
「ま、行こ」
「ええ、絶対警戒されますよ?しかも狙撃だから騒ぎになりますって!」
「あー、そこは大丈夫。アレ合図も兼ねてるから」
「合図?」
「そ、合図。今頃皆殺しだァ!」
「言ってる事とテンションが狂ってる……」
「私の通常だよ」
「そうでしたね、私達の日常です」