6話
幸せの次は何なのだろう?
昨日と同じように少しの頭痛を抱えながら清香は目覚めた。そしてツキツキとお腹も痛む。
これは本格的に風邪を引いたみたいだ
せっかく昨日大人しくしていたのにっっと思いながらも昨日より情けない声で彼を呼ぶ。
「白妙〜」
「どうしました?」
かの者はもう部屋の前に来ていた様だ。
「やっぱり風邪だったみたい。ちなみに今日のアイツとの予定って……」
途中でにごす清香が言いたいのは何か理解している白妙は、ふうっとため息を一つこぼす。
「分かりました。甲斐様の予定は来週にしていただきましょう。使いを本宅に出してくるので、しばらく待っていてくださいね」
知ってる、こうやって何だかんだ私を優先してくれるって。
当主である甲斐の予定は何かと詰まっている。
予定変更は迅速に行わないといけない為、何時もは清香優先の白妙も先に甲斐に変更の旨を伝えに行くこと人したらしい。
「お願いね」
白妙を送り出すと、先ほどより痛みが強くなってきた様に感じた。
ズキンと鈍い痛みがお腹を襲う。
ーーこれって風邪ではなく、もしかして食あたりなのかな?
昨日食べたものといえば、あの水羊羹かっと食べものに考えを巡らせる。
「入りますよ」
随分早く白妙が戻ってきた。
昨日の様に熱を確かめられるが熱はなく、お腹が痛いと伝えると粥を用意してくるから待っている様にとしっかり寝てる様言いくるめて出て言った。
正直風邪を引いたのは良くないが、甲斐と来週の予定まで会わなくて済むことを考えると清香の気持ちは上場だった。
「粥はたべれそうですか?」
気づけばとろとろと眠っていたらしい清香は、粥のいい匂いと白妙の声に誘われて目を開ける。
「一応、薬湯も持ってきましたから。少しでも粥を食べてこれを飲みなさい」
背中をさせられて、体を起こすと股の間にドロっと何かが垂れたのを感じた。
その感覚に清香が体を強張らせると、白妙がハッとした様な顔をする。
「なぜ血の匂いが……」
白妙は妖だったな。鼻もいいんだ。
自分には臭わない血の匂いが。
恐々と覗き込んだ布団の中で、清香の女の証が来たことを表す赤が鮮やかに広がっていた。
あの後特にこれと言った会話をするのでもなく、湯浴みに行く様に言われて新しい寝間着とそれ用の肌着を持たされた。
ーーあの男は、こんなものまでしっかり用意していたんだ。
湯に浸かりる前に身体を流すと一緒に流れて行く証。
自分がもう子どもでいられないことを示していた。
子どもで甘え逃げていた時間は終わりをつげる。
これからは、ほとんど膨らんでもないこの胸も大きくなるのだろう。
そして、清香は女として生きていかないと行けない。
白妙ではなく、あの男の横で。
淵まであふれる前に涙がお湯と一緒に流れて行く。
ああ、あの人と入れるのも後どのくらいなのだろう……
とりあえず、この涙が止まるまで、
この暖かなお湯の中にでも逃げていようか。