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同級生を彼女にしたら、世界最古の諜報機関に勤務することになりました  作者: 林海
第六章 17歳、冬(全5回:合宿編)
124/232

1 合宿、朝

新章です。


お付き合いのほど、よろしくお願いいたします。


 夢の中で、空を飛ぶってのは、「浮遊」だよね。

 エンジンのついた飛行機みたいな「飛行」じゃあない。ふわふわ浮かんではゆっくりと降り、足が地面に触ると再びゆっくり舞い上がる。

 そんな感じだ。


 こんな夢を見ているのは、きっと、昨日の訓練で延々と続く匍匐前進中に、慧思(サトシ)のバカが漫画で見たとか言って「五点接地ってのは本当に有効なんですか?」なんて質問をしたからだ。あいつ、辛くって、一回立ち上がりたかったんだろうけどな。


 それにしても、そんな質問をしたら、すぐに自分の体でその確認をさせられるということに、あいつはどうして気がつかないのだろう?

 そして、その確認に俺も美岬までもが巻き込まれることに、どうして考えが及ばないのだろう?


 教官の遠藤大尉は、「つはものとねり」最大の戦力で、夜間に高空から正確にダンプカーの荷台に降下できるほどの空挺のプロなんだぞ。

 あ、大尉は、「つはものとねり」の階級で、天武天皇の時代からのものだ。この組織は、諜報機関としては世界最古の起源を持っている。


 夢うつつの中で、空を飛ぶという行為に(いそ)しみながら、脳の別の部分は舌打ちをしている。

 このまま、深い眠りに沈むことも、目覚めることもできるニュートラルな状態。

 その微睡(まどろ)みは、鼻腔を漂う味噌汁の香りで、浮上に舵を切った。


次回、朝食


全8部分、行くか行かないかの短い章になります。

よろしくお願いいたします。

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