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同級生を彼女にしたら、世界最古の諜報機関に勤務することになりました  作者: 林海
第四章 17歳、夏(全49回:アクション編)
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43 銃撃戦の終結


 銃撃戦は収まりつつあった。


 こちら側は、人数が五人と相手の半数より少なくても、極めて高度な戦闘能力を持つ者が二名いた。しかも、その二名は、自動小銃で相手に対して息の合った十字砲火を浴びせることが可能な場所に位置取りしている。

 小田は他のとねりとともにパトカーを遮蔽物としているが、遠藤は単身、強奪したダンプカーの影にいるからだ。そして、銃撃戦という戦闘において、自動小銃と拳銃では武器の格が違いすぎた。


 遠藤と小田は、弾をばらまいて、面としての制圧をする必要すらなかった。単射で着実に行動可能な人数を削っていく。

 残された人生の間、二度と武器が持てないよう、肘か手首の関節を一発で破壊する。武器以外も持てないだろうが、知ったことではない。

 武藤佐の方針のとおり、殺さない方が利用価値は高いが、無傷に帰してやる義理はさらにない。


 発砲している敵を、残り二人まで減らした段階で、小田は小銃を抱えて走り出した。別のとねりと遠藤の十字砲火で、後は片がつくと判断したのだ。逆をいえば、遠藤はまだその場所を離れられない。遠藤が位置を動いたら、十字砲火ではなくなってしまう。

 小田は、祈るような気持ちだった。

 あの戦力未満の二人が、自分たち自身と姫をドーベルマンから守ってくれていると良いのだが。

 軍用犬の威力は知り尽くしていた。

 訓練された兵士以上の働きをすることも。


 三人とも無事でいてくれという願いが、虫がよすぎるものというのは解っていた。


次回、俺たちの戦い

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