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面接


「どうぞ」


「いただきます」


恐らく応接室とおもわれる部屋に通され、紅茶を出された。いい香りが漂ってくる。上質な茶葉を使っているのだろう。


「それで執事の件ですが、合格です」


「……はい?」


思わず気の抜けた声が出た。まだ面接もしていないだが。


「先ほどのゴーレム駆除。お見事でした」


アレは屋敷側から仕向けられたものだったのか。


「言葉遣いもちゃんとしていますし、特に問題なさそうです」


「ありがとうございます。それでは……」


「ですが、少し条件がございます」


オスカル言葉を遮られる。条件ってなんだ?


「まず、レオン様には教育係も務めていただきます」


「教育係?」


「はい。この屋敷には五人のお嬢様がおられます」


五人もいたのか。知らなかった。


「ですが、その、色々事情がありまして。お嬢様の大半は学校に通ってはいますが、学校側で教えきれないことも多いのです」


大方領主の娘だから、とかが関係しているのだろう。


「お願い出来ますでしょうか?」


オスカルは何か隠している様子だ。きっと言えないような事情があるのだろう。

だが断る理由も無い。カーツ教官の顔を立てるためにもここは受けておこう。


「はい。お受けいたします」


「助かります。そうしましたら明日から早速働いて頂きたいのですが、学校はどうされているのですか?」


「もうやるべき事も済んでいるので、今日中に手続きを済ませれば明日からでも大丈夫かと」


センテルム魔法大学校は割と自由な学校だ。


既に講義を取り終えている学生なら以降登校せずとも年度末に卒業出来るはずだ。


「なるほど。住まいはどうされるおつもりで?」


住まいか。考えてなかった。


「今は寮に住んでいますが、住み込みをさせて頂けると幸いです」


「かしこまりました。部屋を用意しておきましょう。レオン様が手続きを終わらせる頃には準備が出来ているかと思います」


「ありがとうございます」


それから衣装は貸し出すことや一日の流れなど仕事に関することを簡単に聞いた。


「それでは今日はひとまずこれで終わりに……そうでした。あと一つだけ」


「なんでしょう?」


「頑張ってください」


「?」


どういうことだろうか。執事とは念押しされるほど難しい仕事なのだろうか。


「それでは失礼します」


「はい。お疲れさまでした」


ひとまず屋敷を出て、学校へと向かうことにした。


まだお嬢様出てこないのはご愛敬。

もうちょっと続きます。

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