表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/55

21. 姫様は俺がお守りする

(親衛隊カルキノス視点)


 気に入らない気にいらない気に入らない。

 残された三人の近衛隊の一人、カルキノスは憤っていた。


 何が新たな護衛だ。馬鹿馬鹿しい。それも人間だと? エルフに害なす蛆虫め!

 我らが栄えある護衛に紛れるのもおこがましいのに、調教役ときた!

 ふざけるなふざけるな。何の権限があってそのようなことを言う。王女殿下は我らが、いや、この俺、カルキノスが守るのだ。


 ああ、優しくも麗しきルルカ様、リリカ様。

 あなたのおそばでお守りできる事の、何と幸せか。

 花より可憐な笑みが美しい。しなやかな肢体が麗しい。

 女性として魅力的に育った体、その全てが愛おしい。

 彼女らの笑顔を見るだけで満たされる。高貴なお姿、芳しい香り、そのお声を聴けるだけで我が身は昂る。


『カルキノス、凄いのだ!』

『ありがとうカルキノス。頼りにしているわ』

『カルキノスがいてくれるから、リリカは頑張れるのだぞ!』

『今日を迎えられたのもあなたのおかげです、カルキノス』


 記憶の中で微笑みかける、姉妹の王女たちの幻影。

 可憐で、麗しく、気高い彼女らの好意。それが向けられるだけで、カルキノスは幸せだった。

 なのに何だ、あの男は。フォードとかいう、いけ好かない邪魔者は!

 たかが野盗一回倒したくらいで気に入られおって! くたばるがいいペテン師め。


 どうせお前も体が目当てなのだろう。清らかで、豊満かつ、麗しい姫様の肢体を目当てに、欲情の魔手を向けるのだ。

 そんな事は許さない。

 愚かなる貴様の化けの皮、俺が剥がしてやろう。

 そして取り戻すのだ、王女殿下の笑顔を。ルルカ様の怜悧な微笑み。ルルカ様の無邪気な抱擁――全てを我が物に!

 おおおおおおっ! カルキノスはフォードがルルカやリリカから優しい言葉をかけられるのを夢見て、嫉妬に燃えていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ