子猫のるる。
かぁたまと、くろべと、チャイと遊んでいた。
ダレがイチバンとおくまでジャンプできるかゲームだ。
イチバンのコが、かぁたまにソイネしてもらえる。
のどもゴロゴロしてもらえる。
おなかもナデナデしてもらえる。
かぁたまだいすきだから、ボクはイチバンになるぞ。
クサのウエからカソクして、クーワのキにジャンプする。
ヤッター、みてみて!
ボク、サンボンのエダまでのぼれたよ。
チャイよりも、タカいエダだよ。
ひとつシタにいる、チャイをみおろす。
ニャーニャー、みてみて。
ボクがんばったのに、かぁたまはトオクをみている。
キにのぼった、ボクとチャイをみてくれない。
みてみて。
ニャーニャー。
みてみて。
ニャーニャー。
かぁたまが、コッチみた。
ボクはここだよ。
エダがバタバタゆれるくらい、ジャンプする。
「ヤメテー。あぶないよー」
チャイが、メイワクそうにしてる。
ヤメナイよ。
かぁたまに、みてもらうんだ。
「そこで、おとなしくしてるのよ。クロベも早く、木に登りなさい」
かぁたまのとなりにいるクロベは、かぁたまとボクたちをミくらべて、グズグズしている。
かぁたまが、クロベのオシリをおして。
シブシブ、クロベはジャンプする。
ボクのとなりのエダにとびつく。
ヤダ!ボクがイチバンなのー!
ニャーニャー。
クロベをイカクする。
シッポをたてて、ケをサカダテる。
ニャーニャー。
クロベは、ウルサソウなカオをしながら、ボクをムシする。
ヒドイヨー。
あいてしてよー。
ニャーニャー。
「うるさいゾ!るる」
チャイにチュウいされる。
「そこにいるのよ」
かぁたまが、走りだす。
どこいくのー。
おいてかないでー。
ニャーニャー。
チャイとクロベもあわてて。
ニャーニャー。
おおきくてデカくてシロくておおきいのが、あらわれた。
かぁたまダメだよ。
そっちにおおきいのいるよー。
「シロ~。勝手に果樹園入っちゃっていいの~。クーワの実、つまみ食いするつもりなんだろ~」
「ボク、そんなことしないよ~、火事があったトコ大丈夫かなーって見に来たの。モモちゃんたち、カイーコに夢中でかまってくれないもん。ツマンナイよ」
「あいつら丸っコいの武器にして、ピョンピョンしてたな」
「ボクの方がかわいいの!」
「う~ん。それは……。まぁ、かわいさでいえばナンバーワンはオレサマね」
フギー!
ニャーニャー!
ニャーニャーニャーニャー!
「何やコイツ」
「ネコだね。親ネコかな?」
かぁたまが、アブナイ!
デカくておおきくてシロいのと、フワフワ飛んでるのに、ヤられる!
ニャーニャー!
ニャーニャーニャー!
ボクは大声でイカクする。
クロベとチャイも、ボクに続く。
ニャーニャー!
ニャーニャーニャー!
デカイのと、飛んでるのが、ボクたちをジットみる。
「うっ!あれはヤバいよぅー」
「あんなの見つけたら、モモの寵愛はますます減っちゃうね」
「……」
「行こうシロ。みんなが先にメーメのミルク飲んで無くなっちゃうかもね」
「ダメだよー!ミルクはシロのだよー」
デカくてシロいのと飛んでるのが、サッテいく。
くるりと、デカイのがふりかえった。
「きみたち、おかぁさんを大切にね。みんなで仲良くね」
デカイのはオシリもシッポもデカイ。
あの大きなセナカにのったら、どんなだろう。
フカフカして、キモチよさそうだニャー。
「さぁ、あなたたち。ジャンプの練習をするわよ」
かぁたまが、もどってきた。
かぁたま。かぁたま。
ニャーニャーニャー。
連載小説『GOGO ファイブスター』カイーコ村での一幕です。