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アヴェニール王国にて

いろいろツッコミどころ

あるとは思いますが

気にしないでください…σ(^_^;)

『ダン……勇者ダンよ………』

誰だ…?勇者ダン?まさか………俺?

いや、そんなわけないよな…。

眠いし寝るか……

『そうやって…また逃げるのですか?』

はぁ?余計なお世話なんだよ。

ほっといてくれ。

『あなたには課せられた使命があります

起きなさい。寝ているヒマはありません』

なんだ?使命?ていうか、こいつ誰だ??

『さあ、お行きなさい

道は必ずひらかれる……』

お、おい!どういう事だ!!!

ちゃんと説……


『明しろーー!!!』

『な、なんだぁ!?ど、どした?』

どうやら、さっきのは夢だったようだ。

『急に叫ぶなや……。ビックリする

やんけ…』

側で横になっていたリボルが頭を

重そうに上げて言う。

『他の客もおるやろうし、叫ぶと

迷惑じゃぞ』

『ごめん……』

ここは宿屋“ライラック”

中年の男主人が切り盛りをしている。

アヴェニール王国にいくつもある宿屋の

一つであり、けっこう人気のある宿屋だ。

アヴェニール王国は基本、住んでいる人より発展国から帰る人や

旅の途中に寄る人の方が多いのだそうだ。

だから、住宅街はほとんどなく

宿屋や酒場、武器屋や防具屋などの

旅人達をもてなす店が

多く存在している。

騎士団にいろいろと聞かれた後

俺達は無一文でだったので

このあとどうしようかと考えていると

レイスさんがいい宿を紹介しようと

言ってくれた。さっそく

俺達はレイスさん達の馬に跨らさせてもらい

草原の向こうのアヴェニール王国城下街へ

向かった。そして、ここの宿屋まで

送ってもらったのだった…。

『夜はそこで休むがいいよ。

そこの宿屋はこの国でも指折りの

宿屋でね。え?あぁ、お金に

ついては大丈夫だ。そこの主人に頼んで

おいたよ。手伝いをしてくれるなら

タダで別に構わないそうだ。

私は、城下や外を徘徊している時以外は

基本的に城にいるだろうから

何か用があったら城へ来るといい

門番にはレイスの知り合いと言えば

通れるようにしておく。

まぁ、ゆっくりしていきなさい。

それでは、ごきげんよう』

そう言い残し、レイスさん達は

パトロールに戻っていった。


俺達は宿屋の主人に案内され、部屋に

向かった。

宿屋の主人はとても優しく

一人用にしては十分すぎるぐらいに広い

部屋を貸してもらったうえに

朝、夜の食事を用意してくれるらしい。

さらに、宿屋の朝と夜の準備や片付け

そして主人が何か頼む時以外の

時間は自由に使っていいのだそうだ。

部屋に行くやいなや、疲れていたのか

ベットに倒れこむようにして眠りにおちた。


かれこれ、この世界にやってきてから

三時間ぐらい経つ。

『しっかし〜、よかったなぁー

こんないい所を紹介してもらえてのぅ。

主人も優しかったしな。

これからは、ここを拠点に動くべきじゃな それより、ダンよ。

これからだが………どうする?』

『うーん…そうだな…。やっぱ街に出て

いろいろ見回るべきだと思う』

時刻はお昼ぐらいだろう。

この国には時刻が存在しないのか

時計らしきものが見当たらない。

まぁ、俺も時間というものは

そんなに厳しく決めるものでもないと

思ってるタチだから気にはならないが。

『そかそか。まぁ、今はこの世界の情報が

必要じゃな。図書館のような、どんな

情報でもありそうな所はないかのぅ…』

『それならいい所があるぜ』

『うわっ!!!!』『うぎゃぁっ!!』

俺達は驚き、一緒に振り向くと

そこには、いつ入ってきたのか

宿屋の主人が立っていた。

ノックぐらいしてくれ……。

『いい所とは?』

『国立書庫館だ。ほとんどの国には書庫館

が存在するが、アヴェニール王国の書庫館は

国が管理していてな。そんじゃそこらの

書庫館とは比べものにならないぜ

もし、この世界の情報が欲しかったら

あそこで調べるのが一番いい。

それに、酒場やギルドもあるからな

つい最近の情報なら、そこで知るといい』

なるほど……

『決まったな。リボル、さっそく行くぞ』

『あいあいさー』

『教えてくれてありがとう。夜までには

必ず戻ってきます』

『おぅ。行ってこい』

そして俺達は準備をし、宿を出た



『それしても人が多いな…』

俺とリボルが歩いている通りには

多くの人が行き交っている。

『まぁ、国だもんな』

『昼が近いって事もあるんじゃろ。ワシも

なにか食いたぃのぅ……』

…………チラッ

『こっち見んな…。金がないんだよ。

俺もお腹空いてきた………

タダで食べられる店ないかな……』

そんな事を考えながら通りを歩いていると

奥の広場で人だかりが見えた。

『なんかやってるみたいじゃな』

『行ってみよう!』

俺達は人だかりの方へ向かい

そのなかに混ざって

何をやっているのかと覗いてみた。

そこにはやたら図体のでかい男と

いかにも胡散臭そうな男がいた。

『さぁーさぁー!この中に、力自慢の

ヴォルイに勝てる自信のある方は

いませんか!?もしチャレンジして

勝てれば2000AG!負ければ有り金全部に

身ぐるみすべてを頂きます!

それでも俺は勝てると思う方はどうぞ!

勝負方法は単純明快な腕相撲!!!

いかさまはありません!!

さぁ!誰かいませんか!!』

『おい、ダン。やってみたらどうだ?』

『バカかお前は。腕見てみろよ。

化け物みたいな腕の太さしてるじゃんか。

負けるどころか腕折れるよ』

ヴォルイという名の、その男は

2mもあろうかという巨体である。

まるで丸太のようだ。それに伴ってか

腕はもはや、人間のものじゃないと

思えるほど太い。

『俺がやろう!俺は商人だが、こうみえても

祖国では負け知らずの力自慢だったんだ

腕相撲では未だに負けた事がない!』

人ごみの中から、これもまた

2mあるかというぐらいの大男が出てきた。

『おぉー。いい体してるじゃないですか

でもお兄さん、いいんですか?

ヴォルイは並大抵の強さじゃないですよ?』

『はん!勝手に言ってろ!俺は手加減を

知らんからな。ヴォルイとやらの腕が

折れても責任はとれんぞ』

『ほほぉー…。すごい自信ですね

いいでしょう。ヴォルイにも手加減は

させませんからね』

そして、その商人の男とヴォルイという男は

腕相撲の体勢になった。

『さぁ、腕をくんで!!

レディー………ファィィッ!!!』

『うぅぉおらぁぁあっ!!!』

男は凄まじい声をあげながら

腕に力をこめた。だが…………

『なぁぁ……にぃぃっ……?』

腕はピクリとも動かない。

『あらあら?どうしました?

腕、動いておりませんが……?

まさか、これで終わりですかぁ?』

『まだまだぁぁぁっ!!』

男はさらに力をいれるが腕は動かない。

『もうお終いですかぁ…。

残念だなぁ…。期待していたのに。

ヴォルイ。終わらせてしまいなさい。

『うが』

腕が少しずつ倒れていく

『うぐぁぁっっ!

まだ……まだだぁっ!!うらぁぁっ!!』

男は渾身の力をこめた。


ボキッ


枯れた木が折れるような音がした。

見ると、男の腕が有り得ない方向に

曲がっていた。

『うぎゃぁぁぁぁぁあっ!!!

う、腕がぁぁ…腕がぁぁぁぁあ!!!』

『あーっはっはっは!!これはすいません

勢い余って腕をへし折ってしまったようだ

ふふっ…あーーーーはっはっはっは!』

その後、男は泡を吹いて倒れた。

『あらら。気絶しちゃいましたかぁ…。

まぁ、いいでしょう。所持金と身ぐるみは

頂いておきますよ。さぁさぁ!

他にはおりませんか!!??』

『おい、リボル』

『なんじゃ?』

『ヴォルイって奴、人間の匂いするか?』

『ほほぉー。やっぱりお前もそう思うか?』

『あぁ。なんとなく……だけど』

『あやつからは獣のような匂いがする。

少なくとも人間ではない何かじゃ

どうしてか、見た目は人間そのものじゃ

匂いが隠しきれておらんがな』

人間ではないのに、人間のフリをする。

それには必ず理由があるはずだ。

人にばれたくない理由が。


『おい、あんた』

胡散臭い男がこちらへ顔を向ける

『なんでしょう?まさか、チャレンジ

ですか?やめといた方がいいと思いますが?

明るい未来を傷つける事になりますよ?』

『挑戦するわけじゃないさ。

あんたに聞きたいんだが……

そいつ、人間か?』

胡散臭い男はあからさまに動揺した。

ビンゴだ。

『は、はぁ⁉な、何を仰る!

ヴォルイは正真正銘の人間だ。

坊っちゃん、勝てないからと言って

イチャモンをつけてはいけないよ』

『イチャモンだぁ?ワシは犬じゃ!

鼻に関しては右に出るものはおらぬ!

そのワシが言っておるのじゃ!

間違いはない。

そやつからは獣の匂いがするんじゃよ』

周りが徐々にざわついてくる…。

〜に、人間じゃない?〜

〜まさか………魔物か?〜

〜そんな……。街の中に届け出を出さずに

魔物を入れるのは犯罪だぞ?〜

『くっ……。黙れ!獣人ふぜいが!!!』

『まさか、そいつ、魔物なのか?』

『違う!!デタラメを言うな!』

『これで分かるんじゃないかの?』

ヴォルイの足下を見ると

リボルが歯を剥き出しにして座っていた。

『お、おい!ま、まさか!

やめろ!!汚らわしい獣人ふぜいが

ヴォルイに近づくな!!』

もう遅かった。


ガァブッッ!!

リボルは尖った歯を剥き出しにして

そいつに深く噛み付いた。

『グァァァルァァァアッッッ!』

それと同時に、そいつは

人間とは思えないような声をあげた。

その瞬間!!

そいつの目が大きく見開かれ

体が大きくなったと思うと、口から

牙が生えてきた

そして、人間を装っていた

そいつは姿を現した。


『と、と、トロールだぁぁぁぁあっ!!!』

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