訓練所の方々、怖い、眩しい!
今回はシリアスなんてないぞ!
笑いだけ狙いたいぞ!
ふう、やっと着いたよ訓練所。
木刀片手に訓練所まで走るのは、もう3年ほど前から日課にしているのだが……慣れてもなかなか、片道3キロの道のりはちょっと疲れる。はあ。
訓練所もここ40年くらいは建て直されておらず、石造りの塀には、コケが生えたりして大分黒ずんでいる。
そんな訓練所には、今ではほとんどいなくなった志願兵が訓練しているのだ。全く音聞こえんけど。
木製の重い門扉を重いっきり押し開ける。
「おはようございます!今日も参加し――――」
ヒュン!!
―――に来ました……って痛あ!?何してくれるのさ!!!」
「ああ?勝手にすれば?とにかく離れてな、『スキル持ち』でもない奴は!邪魔だよ!!」
俺の頬に傷をつけた挙句、周りに誰もいないのに罵声を飛ばすのは、ここの訓練所の『スキル持ち』担当の、ミカエル(男?…女!)だ。
とにかく強力な威力を持つ『気体圧縮』のスキルを持っている。
「……ちょっと、今私のこと男とか一瞬考えなかった?、ねえ、聞いてるの?」
この人は『読心』スキルでもあるのだろうか。
スキルは1人1つまでしか普通もてない。
例え妙にいい体してるはずなのに、眉間にしわが寄りまくっているミカエルさんだってそのはずだ。
ちなみにこの人は29歳にしていまだ独身だ。
「……おい、誰が独身だこらア?痛めつけられたいか?オォ?」
……『読心』だな、やっぱり。独身だけに。寒っ!
さあ、隣の『剣術』担当のお兄さんに会いに行くかな!
タッタッタッ……
「なんか一言くらい反応しろよクソガキィぃぃ!!」
スルーだ、スルー。
◇
訓練所は3つに区切ってある。
真ん中、入り口から入った所には、『スキル持ち』担当の独身が。
右の区画には『魔術』担当の人が。
そして、左の『剣術』には……
「こんにちは、アランさん!」
「やあ、また君かい?兵士でもないのによく参加してくれるね!」
「うう、眩しい、なぜか眩しい……背中に太陽が見える……!!」
……イケメン全開の金髪、細マッチョという人類の極みみたいなお兄さんがいるのだ。
ああ、眩しい……。
今回書いて思ったこと
お兄さん眩しい