おばさん
「おーい、ラインドルフさん、いるかい?」
聞きなれたちょっと高めの声が聞こえてくる。
隣近所のおばちゃんである。
うちに来る用事といったら……。
ラインドルフさんと外に出る。
「はい、パスタの押し売りだよー?どうせすぐ減るでしょう?」
はい、来た。だから朝パスタが続くんだよ。
「あ、セラ君、パスタ買ってよね?買うよね?よね!?」
「ちょっと、買うときにはこっちから行きますって!昨日も売りに来たでしょ!」
「まあまあ、茹でたらアレだけど、そのまま置いておく分には問題ないでしょうに。」
パスタを束で掲げてくるおばちゃん。
「まあ、買ってもいいけども」
おい、まてまてラインドルフよ。今家にはもう1年分くらいのパスタがあるのですぞ?
「やった。じゃあ、10束で銀貨10枚だね。毎度ありがとうねー」
「おう!いつもすまんな!」
「まったく……」
パスタがまたまた増えていく。もういいや。気にしないでおこう。
「んじゃ、ラインドルフさん、ちょっくらいってくるわ。」
「ん?また訓練所か?毎日のごとく行って、物好きだよなあ、セラ!」
「あらあら、いってらしゃーい!」
「ほいほい、いってきまーすよっと。」
玄関先に置いてある木刀を携えて、駆け出す。
行き先は町の中央。ここ100年動いていない、軍の訓練所だ。
書いて思ったこと
おばちゃん以外と若い…かも!?