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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

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とある異世界のラーメン求めて王都へ行く青年

作者: はやな
掲載日:2026/03/15

 今日、僕は王都に向かう。

 初めて。


 僕は最近、郵便鳥という魔獣が運んできたチラシを見た。

 そこには、料理の写真が載っていた。

 そこに写っていたのは、

 透き通った黄金の汁。

 その透き通った汁に、繊細な細い麺が横たわっていた。

 そしてその上にある、具材たち。

 おそらく、魔獣ブーだと思われる、厚切りの肉が二枚。

 脇に並べられているのが、まるで森のような緑の、おそらくホセー草と呼ばれる緑の薬草。

 そしてその中心には、おそらく魔物のコケッの卵である卵が鎮座している。

 それらが完璧なバランスで配置されていた。

 それを見て僕は確信したね。


 この、十五年の中でおそらく一番の料理だと。


 そして決めたんだ、王都に行くことを。

 そのチラシに写っている嗜好の料理を。


 ‐‐‐


「あんた、大丈夫?いきなり王都に行くなんて言って、王都までどれぐらいあるか知ってるの?」


「大丈夫だよ母さん、なんたって僕はこの、スキル『魔獣使い』があるからね。乗せてもらえば問題ないよ」


「で、その魔獣はどこにいるんだい」


「まぁ、向かってる途中に見つかるでしょ」


‐‐‐


「さて、行く前に準備をしないとな」


 初めての冒険だ。

 準備を怠ってはいけない。


 まずはでっかい鞄だ。

 なるべく多くはいるのがいい。


「母さん、でっかい鞄ない?」

「知らねーよ」

「はい………」


 ………。

 まぁ、小さい鞄しかないしこれでいいや。


 気を取り直して、一つ目に持っていくものは、サバイバルナイフだ。

 これはとても便利な品物だ。

 木を切って薪を作れたり、料理にも使える。

 そして、いざとなった時の武器にもなる。

 ………まぁ、使わないだろう。

 そう信じている、信じているのだ。


 続いて、二つ目は、小さいテントだ。

 これはデカくなくていい。

 使い方は分かるだろう。


 そして最後。


 最も重要な………。


 食料だ!


 持っていくのは、ピチピチの缶(魚の缶)、干し肉、みみ缶(桃缶)、ノビル(餅)、マゼタヤツ(クッキー)、アマイヤツ(チョコ)、―――――――。


 まぁ、全部一つずつ持ってけばいいか。


 ‐‐‐


 ついに王都に向かう日が来た。

 「行ってきます」

 「行ってらっしゃい」


 ‐‐‐


 王都までの道のりを確認しよう。

 まぁ、言ってしまえばずっと森だ。

 まず、このムーラ村から王都までの距離は、約六百三十四キロ、約一週間掛かる。

 ふふっ、でも俺が持ってるこのスキル『魔獣使い』を使って、早い魔獣を捕まえられたら、三日ぐらいで着くと予想する。


「よっしゃー、魔獣出てこーい」



 ――一時間後……。



「いねーなー」



 ――二時間後……。



「でーてこーい」



 ――三時間後……。



「………」



 ――四時間後……。



「いねーな!」


 あれ?こんなに魔獣っていなかったけ。

 こんなに森って平和だっけ。

 まぁいいや、食事に移ろー!


「えへへ、美味そー」


 今食べるのは、ピチピチの缶だ。

 いやーこの匂いがたまんねーんだよなー。

 せっかくだし火を起こして、焼いて食べるか。


「カンッ、カンッ、パキッ」


 やっぱ、サバイバルナイフは便利だな〜。


「よしっ、火起こせたし焼くかー」



「グォーーーーーーー」



「何だ!?」

 ………おいおいおいでっかい鳥の魔獣じゃないか。


 いや、落ち着け。


 ふぅ……。



「スキル『魔獣使い』っ」 


 

「グォーーー。グォーー?クォ?」


「よしっ」

 いや、強くね俺のスキル。


「よし、鳥……」

 名前……。


「クォクォ、俺を背中に乗せろっ!」

「クォ!」

「おおっ、じゃあ早速レッツゴー!」


 ‐‐‐


「………」

「クォ?」

「………」

「クォ?」

「………いや速すぎだろ!」

 いやー、もう寝てたら着いたね。


「ふー、じゃあさっそく行くか」

「クォ!」

「…?クォクォは行かないぞ」

「!」

「お留守番だ」

 そんな顔するなって。

 お土産買っておくから。

 

 ‐‐‐


 さて、ここか。


『ラーメンご好評により材料不足で、しばらく休みます、なので来月まで休業です。ごめん!』


 ふ、ふざけるなー!!!



 ‐‐‐



「はははー、ラーメンでガッポガッポだー」


 俺は、転生者、日本からのだ。

 俺は………。


 ラーメンの店主になりたかったッッッ。


 しかし現世では、不慮の事故により死んだ。


 目覚めたら転生者したってんだ。


 俺は決めたね。


 今度こそラーメン屋の店主になろう。


 そこからは、大変だった。


 森に入り。


 たくさんの材料を集め。


 そこから編み出した。


 スープと麺、そして材料。 


 そこからは、すぐだった。


 店を借り、店を出した。


 最初は、大変だった。


 けどそのうち、段々人が増えていった。


 そして。


 ガッポガッポというわけだ。


 俺はこっちに来てよかったと思っている。


「おーい、ラーメンだせやー!!!」


 まぁ、最近材料がなくて休業してるんだか、休業してから、こういう輩が増えてる。


 こういうのも含めていいよな〜。


うん。

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