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約束  作者: 月夜 宵
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「ん~~そうだね。俺なんてこのお店始めてずいぶんになるけど、まあなんとかつぶれない程度にはお客さん来るようになったな~って。でもね~、静かに昼寝できてた昔の頃も懐かしいんだよな~。カフェブームだかなんだか知らないけど急に若い子もチラチラ来るようになったし?満席になる日にはおじさんには目が回っちゃうよ」



 終始同じトーンで淡々と愚痴のような自慢のようなことを話す店長だが実は一時期売れっ子の作家という肩書も持っていたらしくて、暇な時間はカウンターに座ってカタカタパソコンをタイプしていたらしいのだが、お客さんが増え始めて何年も作家の活動は出来ていないとか。こんなそこそこの地価の場所で赤字もなくやってこられているのは、過去の作品の印税があるおかげなのだろう。たとえ毎日が満席になったとしても、コーヒーをゆっくりと飲み静かな空間で寛げることが目的にこの店で大枚を使う人はそうそう居ない。店の収入だけでは都会の建物の維持費には到底及ばないだろう。


今は店内は落ち着いているから、ゆっくり洗ったカップを丁寧に拭いて棚に戻しているところ。店長は新しいアイスコーヒー用のコーヒーをゆっくりと落としてるところだ。

ここで働き始めて三か月くらいだろうか。思い切って仕事をやめて、その足ですがる思いでここにきて「働かせてください」なんて頭を下げて・・・どこかで見たことあるような気がしなくもないセリフ。ありがちなセリフなのでスルーしてほしい。

快くオーケーしてもらえて。でも失業保険はちゃんともらっといた方がいいってアドバイスまでもらい、三か月待ってから再就職した。

 一通りの作業は教えてもらっているが、ブラックカードらしき見たことない使えないカードを出されたり、会計を間違えて返金する際に後ろに行列が出来てしまったり、戸惑うことはまだまだたくさんあって。


 今日は朝、郵便の荷物を普通に受け取っただけなのに、なんか差出人がない荷物だったことに気づかなくて普通に店長に渡しに行ったら、


「・・・誰に渡されたの??」


なんて聞かれて、


「え、普通に郵便局のお兄さんですけど・・・?」

「いつもの人??」

「え?・・・違ったような」


荷物を配達してくれる人は業者によっていろいろだが、郵便局は確かにいつも同じ人が来ている。

言われてはじめて気づいたが、他の業者はそんなことなくてバラバラだ。


「ヨルちゃんも覚えといて?郵便局はいつもの人以外からは受け取っちゃダメ。その人俺のストーカーだから」

「ストーカー・・・って、あのストーカーですか??」


 現実味が無くて思わず聞き返してしまった。

 確かに都会ともなればいろんな人がいて当然でストーカーする人に10人や100人がその中にいてもなんら可笑しくない・・・おかしいけれど可笑しくないのかもしれないけれど。それって芸能人とか、若くて可愛い・・・あるいはかっこいい・・・この際同性なんてどうでもいい、今の時代全然珍しいことじゃない大丈夫、高校の同級生にもうわさでしかないが何組かいたし、既婚者の男性教諭のことが諦めきれなくて大変なことをしようとしたちょっとおかしな先輩の話も聞いたことがあるし。

 恋愛はもはや自由である。



初めてのあとがき((笑))

なかなか書きたい場所に行けなくて、でもしっかり書きたい質のために長々と書いてしまう。

端折ってまとめて書くのが未だに苦手・・・子育て真っ只中にはしんどいけど今しかない気がして。

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