『汽笛の聞こえるまで』・・・『詩の群れ』から
『汽笛の聞こえるまで』・・・『詩の群れ』から
㈠
一体全体の問題性なんだが、自己の精神と心の乖離についてなんだ。
何だって、え?
そう気にするなよ、ただの呟きなんだが、どうにも乖離が。
乖離か、それなら、汽笛を待ってみたらどうだい。
㈡
駅に立ってさ、待つんだよ、奇跡の来訪を。
そうか、考え様によっては、その奇跡的軌跡は、汽笛になるんだろ、だろうだ。
遭難だよ、どこかしらにね、しかし、実際、そうなんだよ。
確かに、言われてみれば、汽笛が聞こえてきた気がするぞ。
㈢
場合によっては、汽笛が自己を導いてくれるさ、だろうだ。
汽笛の聞こえるまで、俺は、駅のベンチで、寝ているさ。