迷宮探索と初戦闘
「え!?そんなはずないって!確かに5層って書いてあったよ!」
「いや、確かに6層まである。この一体だけ存在感が桁違いだ。比べるなら....レフィーと同じくらい...かもしかしたら強いかもしれない...」
「嘘っ!そんな化け物がいるの!?」
「あぁ。でも存在感が強いだけで、単純な強さはその1個上のボスみたいなやつの方が強いんだよね。」
「いったいどうなってるの...?でもキョウヤがいれば何とかなるし頑張ろう!」
「あ、あぁ、そうだな。でもそんなに期待するなよ?まだ慣れてないんだから。」
さすがに急に迷宮を攻略するとは思ってなかったからどんな感じで戦えるのかわからないんだよな。
一番下のボスまでにはある程度になれておきたいな。
あ、あと索敵に使っているスキルはこれな。
【神眼】
自分が攻撃を食らう瞬間に世界が遅れて見えるようになる。常時発動。
世界が遅れて見えるようになる。 任意発動。
見えていない場所でも周囲100㎞ならどこでも見ることができる。 任意発動。
半径十キロの球体の範囲にいる敵を把握することができる。 任意発動。
相手の名前、ステータス、スキルなどを見ることができる。
うん。チートだね。
これはレフィーに聞いた話なんだけど、このスキルは
《第六感》 《思考加速》 《千里眼》 《索敵》 〈鑑定〉 の上位互換の詰め合わせみたい。
ポンポンスキルが出てきているけど、ユニークスキルが一つでもあればその道でトップを行けるようになるみたい。
【固有スキル】は生まれつきで世界に一人しか持ってる人がいなくて、
≪ユニークスキル≫は世界に数人
〈スキル〉はぼちぼちいるみたい。
スキルは必死に努力すれば手に入るらしいけど基本的にはそんなことしないらしい。
意外とレフィーが想像以上に物知りなんだよね。頼りにしてます。
まあ自分の力なんだし自重せずに使っていいよな。
あっ!そうだ!やっぱり強くなりたいしこのスキル作っておくか。
「【スキル創造】成長力上昇」
「【スキル創造】成長速度10倍加」
「【スキル創造】スキル付与」
よしっ!さて効果はどんな感じかな?
≪成長力上昇≫
Lvアップ時に全てのステータスが10000ずつ上昇
【成長速度10倍加】
Lvアップに必要な経験値量が10分の1になる。
【スキル付与】
任意の相手にスキルを付与することが出来る。
同じスキルを付与することは出来ない。
やったぜ!上手くいった!スキル付与も試してみよう。レフィーアにこれ付けてあげれば喜ぶでしょ。
「おーい!レフィー!ちょっとこっち来てくれ!」
「なにー?」
「よし、いくぞ!
【スキル付与】対象:レフィーア
≪成長力上昇≫
≪成長速度10倍加≫」
「どう?なんかおかしい所ある?」
「んーん、大丈夫だよ。それよりなんかものすごいのが聞こえたけどどんなスキルなの?」
「えっと、レベルアップが10倍しやすくなるのと、
レベルアップした時のステータスの上がり具合が一律で10000になるスキル。」
「かっ!....はぁ、もう驚くのも疲れたよ。まずそんな発想がないもの。」
「これがラノベの力ってやつだな!そういうファンタジーものではこういうのが常識なんだよ。
それじゃあ先に進むか!よしっ、ここからは武神と魔法神の力の出番だな。
油断しないようにな。」
「もっちろん!」
レフィーがこっちに振り向いてドヤ顔で言ってきた。
ほんとに油断してないんだろうなぁ。
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しばらく一層を進んでいると、正面から何かが向かってきているのが分かった。
「レフィー、正面から何かが向かってきてるから戦闘準備をしてくれ。一応俺の力も確かめたいしまずは俺が戦って、危なくなったら援護を頼んでいいか?」
「わかった!でも危なくなることなんてないと思うけどなぁ。緊張せずに頑張ってね!」
やっぱりお気楽だよな。俺は初戦闘があるかもしれないってだけで心臓バクバクなのに。
「わかった。お!そろそろ来るぞ!」
それから十秒ほどたつと、正面から頭が三つは得たトラがやってきた。
せっかくだし【神眼】で鑑定してみるか!
種族 : 餓狼族・亜種 性別: 雄 年齢 : 1423
称号 : 牙狼族の成れの果て 餓狼族の王
【レベル】:3215
【体力】 : 62374
【魔力】: 3210
【筋力】: 34100
【俊敏力】: 43120
【魔攻力】 : 2130
【魔防力】 : 1980
《スキル》
〈威圧〉Lv.10
〈風刀〉Lv.10
〈縮地〉Lv.10
〈索敵〉Lv.10
んあ?弱すぎない?もっと対等な戦いになると思ってたのに。やっぱり俺らってこの世界でめっちゃ強いのか?いや、流石に決めつけるのは早いか。でもこいつ程度には負けないな。
「ガルルルルルルルルル」
うわっめっちゃ怖い!これがもしかして威圧スキルってやつか?それでもこんなにステータス差があるのにビビっちゃうのは恥ずかしいな。
それにしても威圧スキル俺も使ってみたいし後で作っちゃおっと。
ていうかあいつめっちゃよだれ垂らしてみてる。これ完全にエサだと思ってきてるんだよな。食べ物が少ない迷宮の中では俺らみたいなのがごちそうなんだろうなきっと。
それじゃあ初戦闘行ってみますか!
いっくっぞ!
ふんっ!
少し力を入れて走った瞬間、ものすごいスピードで体が動いた。
うわっ!!はやいはやい!!早すぎる!
止まった時には餓狼族の王のから50メートルほど奥まで来てしまった。
餓狼族の王は俺の動きに反応できなかったのかすぐ振り向いた。
警戒レベルを上げたようでずっと俺の動きを見ている。
こういうところはさすがだよな。
にしても早すぎたな。これは力の調整をしっかりしなきゃな。
よし。今度は当てられるようにするか。
行くぞっ!
俺は一瞬で餓狼族の王の背後を取ると、首元を刀を振りぬいた。
ドォォォォォォ!!!
餓狼族の王はその衝撃に耐えられなかったのか、首を切り落とされるどころか木っ端微塵になってしまった。
うっわなにこれ!グロ!うっこれはきつい。
「す、【スキル創造】気分鎮静化」
≪状態異常無効化≫
常に起動。毒や吐き気などはもちろん、恐怖など、使用者に悪影響が出る作用を無効化する。
切ることもできる。
ふう。落ち着いたな。にしても全く忌避感とかはなかったな。地球にいたときなんか殺すなんてことできなかったからな。これも力を取り込んだからか...?それともこの世界に来た影響か?
これしたいよく見るとマジでやばいな。本当に肉片になってるよ。っていうかあれ!?
地面までえぐれてない!?これはだめだな。制御がうまくいくまではまず素手で戦うことにしよう。
周りに影響を出しかねない。
俺はしれっと刀をストレージにしまった。
うまく力を使いこなせるまでは死蔵決定だな。
楽しみにしてたのに。
まあ進んでいくしかないな。
「お待たせレフィー。ちょっとうまく力を制御できるまでは俺が戦ってもいいか?」
「うん!でもあんなにすごいんだ。ここ入っておいてよかったね。」
確かに。この状態でVSスライム??
オーバーキルどころの話じゃないな。
確かにここに来なかったらひどいことになってたかもな。
「そ、そうだな。」
そう答えることしかできなかった。
【】固有スキル
≪≫ユニークスキル
〈〉スキル
になります。
次回の投稿は20日の21時になります。一日空きます。すみません。