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私の中にはお城があって

作者: 有紀

わたしの中にはお城があって、天使と悪魔が住んでいます。

天使は18匹、悪魔は6匹。

天使は悪魔の3分の1の大きさです。

彼らは決して仲良くないけれど、共通の任務があります。

それは、住んでいるお城を守ること。


このお城、ちょっと変わっていて、縦長の楕円、卵みたいな形で、非常にもろく、ちょっと風が吹いただけでフルフル震え、ほうっておくとそのまま崩れてしまいます。ものすごく柔らかいお豆腐のようなイメージです。


だから天使と悪魔は交代で、お城を風から守るんです。


天使には風を吸収する力があります。18匹で協力し、手をつないで、お城をぐるりと取り囲み、風を吸収してお城に当たらないようにします。吸収した分だけ天使の体は重くなり、羽で体を支えることが難しくなっていきます。ちょうど地面に落っこちる寸前に、お城に戻って悪魔と選手交代です。


悪魔は風を跳ね返すことができます。でも跳ね返すとき、悪魔は目をつぶります。だからたまに方向を間違えて、お城にも風を飛ばしてしまいます。


お城が壊れちゃう・・・


でも、お城の中では天使たちが、壁にぴったりと身を寄せて先ほど蓄えた脂肪を送り込んでいました。悪魔が間違えて風を飛ばして傷つけたお城の壁を再生していきます。


天使が脂肪を使い切り、元の体重に戻ると、再び選手交代。たまにお城に脂肪を取られすぎてしまってがりがりの子がいるけれど、また風を吸収すればもとに戻ります。


天使が風を吸収しているとき、悪魔はしっかり目を開けて、お城の中からそれを観察します。自分がお城を守るときは目をつぶらなければいけないことが多いから、今のうちに起こっていることをちゃんと見ておこうと、しっかり目を開きます。


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