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流されたものの行方  作者: 『食べられません』を食べた人
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第76話 うさぎ?カンガルー?

 ゴブリン掃除をし終わった僕達はさらに森の中を進んでいった。周辺のゴブリンを掃除したため、ゴブリンには全く会わなかったが、初めて見る魔物に遭遇した。


 「あれは…うさぎ?」


 「うさぎにしては大きくない?むしろカンガルーの方が近くないかしら?」


 そこには耳がウサギのように長い魔物がいた。体はスズネの言ったようにカンガルーのようだ。言われてみればカンガルーのようにも見えるが、耳がすごく長い。長すぎる耳は体の大きさに合っておらず、地面に引きずられていた。


 「じゃあ耳が長すぎるカンガルーかしらね?」


 「体がでかすぎるうさぎじゃない?」


 2人で意見が分かれてしまったが、言い争うものでもないのでスズネに鑑定してもらうことにした。鑑定って本当に便利だよね。僕もどこかの神様からもらえないかなぁ?


 「この鑑定でどちらかが決まるわね。絶対カンガルーだと思うけど、一応ね。えーっと…ソードラビットカンガルー?」


 どっちも正解とかなんとも言えないなぁ。それにしてもあのうさぎ何してんだ?ずっと何かを食べてるようには見えるけど、何食べてるのかな?


 「どっちも正解だったね。それにしてもあのうさぎ何食べてるのかな?」


 「カンガルーなんだから、草でも食べてるんじゃない?」


 うさぎもカンガルーも草食という点では同じだが、一応魔物だ。もしかしたら肉食かもしれない。


 うさぎの方に近付くとこちらに気が付いたのか、耳がピクピクし出した。うさぎはこちらを向くとその口は真っ赤に染められており、どうやら何かの肉を食べていたようだ。


 「ブッ…?ブチャッブチャッ!…シャーッ!」


 うさぎはこちらを敵と判断したのか威嚇をし始めた。低姿勢をとったかと思ったらすぐに飛躍して両手を後ろに引いて殴りかかってきた。


 「え!?とんだ!?」


 拳を風壁で防ぐと今度は耳で風壁を切り裂いた。風壁が解かれてしまい、耳を振り回しながら襲ってきた。接近戦に持ち込まれたので耳には刀で対応して拳には回避と風壁で対応した。うさぎの耳は剣のようになっていて、普段は普通の耳に見えるが、戦闘時には剣のようになっているみたいで、刀で対応しても切ることができなかった。


 これは結構きついかもしれない。あの耳をどうにかしないとね。うさぎの拳を切ろうとすると耳で防がれ、エアロックで動きを止めると風魔法で対応した後、耳で切り裂いてしまう。そしてそれをしなくてもこのうさぎ自体の力が強い。拳を小盾で防ぐと軽く飛ばされてしまった。


 「くっ…力強すぎだろ!」


 刀を構えて牽制しているとまたうさぎは低姿勢になった。またあの飛躍をするようだ。それをする前にアイテムボックスから猪人族の血を取り出す。刀に血を纏わせて血を凍らせる。刀の長さが三倍ほどになり、うさぎが飛ぶ前に切りつけると警戒していたのか耳で防がれてしまった。その瞬間に氷を溶いて血人にしてうさぎと戦わせた。


 うさぎは突然のことに驚いていたが、耳で切り裂いた。しかし血人には物理攻撃は効かない。そんなことはお構いなしに殴ったり切り裂いたりするも無意味だ。血人がうさぎの全身を覆い全体から血針を突き刺した。


 血を回収してうさぎの様子を見ると、すでに虫の息だった。レベルアップのためにスズネに止めをさしてもらった。


名前:佐藤 静音

種族:狐獣人

年齢:17

性別:女

Lv22(+4)

HP:137/140(+26)

MP:253/281(+62)

攻撃力:289(+67)

防御力:321(+63)

敏捷:330(+64)

知力:92(+20)

精神力:29(+4)

魔力:378(+67)


ユニークスキル

【幼女】Lv5(+1)【狐火】Lv5(+1)


アクティブスキル

【料理】Lv2【裁縫】Lv5【鑑定】Lv5【風魔法】Lv2【火魔法】Lv3【水魔法】Lv2


パッシブスキル

【演技力】Lv7【扇子術】Lv4(+1)【麗人】Lv2【艶やかな毛】Lv4【魅了】Lv4【幼気】Lv4【妖気】Lv5(+1)【魔力感知】Lv2【気配遮断】Lv3【気配探知】Lv1【物理耐性】Lv2


称号

【コスプレイヤー】【演技派】【つるぺた幼女】【異世界転生者】【ケモ耳幼女】【ケモナーの癒し】【マスコットキャラクター】【みんなのアイドル】【抱えられし者】


加護

【転生神の加護(トイレ神の加護)】【創造神の加護】




 スズネのステータスを確認してもらうと4レベル上がったようだ。レベル上げは積み重ねなので無茶をしなくてもいい。


 うさぎに刀を突き刺すと血がどんどん刀に纏わりついていき、刀に染み込んでいった。このうさぎの血は飲むようだ。血抜きが終わったのでうさぎを回収してうさぎが食べてるものがなにかを確認することにした。近づいていくと形的にはなにかわからないが、小動物のようだ。スズネに鑑定してもらうと穴蔵兎といい、またこいつも共食いか。


 魔物には共食いは普通の食事と変わらないのだろう。スズネが疲れてきたので、今日は街に帰ることにした。帰り際にボアと遭遇したので、首に刀をさしてお持ち帰りした。


 解体してもらうたてにギルドにいくと、ソードラビットカンガルーは珍しい魔物らしく滅多に会うことはないが、ランクもCあり、飛躍と力と耳が厄介なため、通常はパーティーで対応する危険な魔物だった。


 解体所にはお昼寝中のアッシュがいて、モントさんとモンカさんに話を聞くと、ハチミツを食べた後にそのまま眠りについて今に至るそうで、それからはなかなか起きないそうだ。


 モントさんとモンカにソードラビットカンガルーを見せると「久しぶりに見た」と言われた。素材としては耳が武器として使われて、太ももの肉以外は食べれないとのことだ。太ももの肉は歯応えがあって美味しいそうだ。


 アッシュを眺めながら待っているとボアとソードラビットカンガルーの解体が終わったので、宿にボアのお土産を持っていき、うさぎはギルドに売った。


 宿では遊び疲れたリテラとシエスタがお昼寝していた。ボアを親父さんに渡して夕食を作ってもらい、美味しくいただいた。シエスタを回収してその日は終わった。

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