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流されたものの行方  作者: 『食べられません』を食べた人
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第71話 テイム

 シエスタを待ってる間、暇な上にお腹がすいてきたので、四人でご飯にすることにした。火を使うので、周りの木を切って、更地にした。木は端に寄せて、地面の草はレイさんに燃やしてもらった。火が広がらないように流体操作で風壁で周りとシエスタを囲っておいた。するときれいなキャンプ場ができた。


 焚き火の用意はすぐに終わったので、なにを料理するか話し合った結果、レイさんとレイジュさんが倒してきたリフィルバードという鳥を焼くだけのものにすることになった。調味料は僕が持っていたので、それをつかうことになった。料理はギルド長がやることになったので、解体をレイさんとレイジュさんが行い、僕は机と椅子、皿をつくることになった。


 なぜか僕が一番重労働になった。椅子は簡単なもので木をちょうどいい高さに切って並べて、机は木をスライスして椅子よりも少し高い高さに切ってから、その上にのせた。固定は少しくり貫いたりしてパズルのように取り付けられるようにした。皿はアイテムボックスに入っていたので、それを使うことにした。


 解体はすぐ終わり、内蔵などは要らないということなので、アッシュにあげた。すると喜んで食べていた。料理は僕がフライパンを持っていたので、それを使うことになった。


 手際よく料理も終わり、食べようかと思ってたときにシエスタがやっと起きた。シエスタは周りを見てから僕がご飯を今食べようとしてるものを触手で奪い取って食べた。


 「ほほぅ、シエスタはいつから人のご飯をうばうようになったのかな?」


 「ガウッ!」


 「ずるいだと!?いやいやシエスタが寝てるから悪いんじゃないか!」


 「ガルゥゥウウウ!!」


 「起きなかったのはシエスタの方だろ!」


 シエスタは僕の皿からお肉を触手で奪おうとし、僕は流体操作でエアロックをして触手を封じ込める。するとシエスタは触手の量を増やして物量で責めてきた。僕は皿を5重の風壁によって守り抜いた。


 「残念だったね!僕の風壁は破れないよ!」


 「ガルゥ!」


 「卑怯じゃない!」


 「ガウッ!ガルゥ!」


 「いいのかな?そんなこと言って?」


 「ガ、ガウ…クゥーン」


 「それでいいんだよ。ギルド長、シエスタにもご飯つくってくれませんか?ギルド長?どうかしましたか?口を開けて?」


 「ソウタ…シエスタの言葉がわかるのか?」


 「そんなわけ…あれ?」


 いつの間にか自然とシエスタの声に反応していたが、今考えたらおかしなことだ。シエスタがなにを言っているのか、わかっていた。シエスタも首を傾げていた。何故だろうと思い、ステータスを見ると新しいスキルが増えたわけでもない。関係するとしたら、テイムだ。テイムの詳細を見ることにした。


【テイム】Lv8(+2)

 魔物を従えることができる。好かれた魔物もしくは波長の合う魔物を従えることが可能。魔物との親密度が上がる度にこのスキルのレベルが上がる。本人のレベル分の従魔を従えることが可能。Fランクは1、Eランクは3、Dランクは5、Cランクは10、Bランクは20、Aランクは30、Sランクは50の分あり、レベルが49だった場合、Sランクを従えることはできない。

※ソウタの場合、現在124のため、あとBランクを1体従えることができる。

Lv1:Fランク以下の魔物に好かれやすくなる。

Lv2:Eランク以下の魔物に好かれやすくなる。

Lv3:Dランク以下の魔物に好かれやすくなる。

Lv4:Cランク以下の魔物に好かれやすくなる。

Lv5:Bランク以下の魔物に好かれやすくなる。

Lv6:Aランク以下の魔物に好かれやすくなる。

Lv7:Sランク以下の魔物に好かれやすくなる。

Lv8:従魔と意志疎通が可能になり、従魔の言葉を理解することができる。念話が可能となり遠くでも会話することができる。


 なるほど、レベルは親密度で変わるのか。どこぞのギャルゲーみたいだな。意志疎通か。前から多少はできていたが、今は完全に言ってることがわかる。今も「お腹すいた…」と言っている。僕はあとBランクを1体従えることができるのか。龍の話はテイムした人のレベルかもしくは波長が合わなくなったためだろう。


 「ギルド長、言葉がわかる理由がわかりましたよ」


 「本当か!?今まで言葉がわかるやつは見たことがなかったからな。気になっていたんだ!」


 「テイムのレベルが8になるとわかるようになるみたいです。あと、龍の話はテイムした人のレベルが足りなかったか、波長が合わなくなったからだと思います。あとシエスタにご飯つくってくれませんか?」


 「ふむ…。なるほどなるほど。スキルレベルか。確かあれはスキルレベル2とか言っていたな。貴族が自慢するために育てたと言っていたな。金があるから魔石もたくさんあげることができたみたいだ。成龍になったことで、自慢にはなったが、家が崩壊したという話を聞いている。それが原因だったか」


 金持ちか。僕も今では金持ちだけども。レベルをあげていなかったら、僕もその状態になっていたかもしれないな。


 シエスタは触手で弱々しく僕をつついてご飯の催促をしてくる。うん、レベルが足りなくてもそんなことは起きなかっただろうな。


 「ギルド長、すみません。ご飯はやくつくってあげてくれませんか?」


 「あぁ、すまんすまん。待っとけ」


 あまりにもシエスタが塩らしくなっていたので、僕とレイさんとレイジュさんはご飯を分けてあげることにした。その過程でギルド長のご飯を全部あげることになり、ギルド長に怒られて、僕ら3人はギルド長とシエスタのためにご飯をつくらされるはめになった。アッシュはというとお腹いっぱいになってまた寝ていた。

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