第59話 新しい従魔
屋敷を冒険していると黒猪人族の生き残りがいたので、殺していると灰色の猪人族がいた。大きさは1mくらいで牙も小さく立つとふらふらしていた。その子らはあほな王と女王の子供なのだろうか。その子はこちらを見て襲ってくることもなく僕のことを見つめてきた。
「フモゥゥゥ」
灰色の子はてとてととこちらに歩いてきたが、途中で転んだ。それでもこちらに歩いてきた。
「なんかちょっと可愛いけど殺さないといけないしな」
血人で槍をつくり、刺そうとするとじーっと見つめてきた。なんだかシエスタ会ったときと同じような感覚があった。
「うーん、もしかして僕と友達になりたいのかな?」
猪人族のことはよくわからないが、知能が高いことは確かなので、話しかけてみた。
「フモゥ!」
灰色の子は頷いてきた。それが返事か分からないので、ステータスをチェックしてみた。了承なら従魔のところに表示しているはずだ。
名前:山根 草太
種族:人族
年齢:17
性別:男
Lv:104(+39)
HP:504/568(+208)
MP:207/982(+412)
攻撃力:629(+231)
防御力:555(+200)
敏捷:602(+206)
知力:980(+400)
精神力:827(+350)
魔力:1040(+420)
ユニークスキル
【流体操作】Lv8(+1)
アクティブスキル
【武術】Lv7(+1)【料理】Lv2【テイム】Lv5(+1)【風魔法】Lv7(+1)【水魔法】Lv7(+1)【火魔法】Lv5【空間魔法】Lv2【氷魔法】Lv4(+2)【毛繕い】Lv2
パッシブスキル
【環境適応】Lv6【気配遮断】Lv5【苦痛耐性】Lv4【異臭耐性】Lv5【逃走】Lv2【忍び足】Lv4【魔力感知】Lv7(+1)【気配探知】Lv7(+1)【観察】Lv7(+1)【職人技】Lv1【敏捷強化】Lv2(+1)
称号
【昼寝を愛す者】【昼寝の達人】【流された者】【異世界転生者】【ゴブリンスレイヤー】【スライム好き】【掃除夫】【悪臭の伝導士】【オークスレイヤー】【もふりのテクニシャン】【お抱えプロゲーマー】【俊足の荷物持ち】【便利な魔物回収者】【自然破壊のプロ】【職人】【猪人族スレイヤー】【黒猪人族スレイヤー】【黒猪王討伐者】【白猪女王討伐者】
従魔
【嵐狼スライム】シエスタLv38
【灰猪王】 Lv3
加護
【創造神の加護】
レベルとスキルレベルがとても上昇していた。魔力なんて1000を越えてしまった。猪系の称号がいっぱい増えており、灰色の子が従魔として登録されていた。生まれながらの王らしい。名前の欄が空欄ということは僕が名前をつけるのだろう。この子のことはよく知らないので、称号をみて決めることにした。
名前:
種族:灰猪王(子)
年齢:0
性別:♂
ランク:A
Lv:3
HP:121/130
MP:150/150
攻撃力:143
防御力:150
敏捷:100
知力:110
精神力:93
魔力:147
アクティブスキル
【斧術】Lv1【火魔法】Lv2【武術】Lv1
パッシブスキル
【物理耐性】Lv1【魔法耐性】Lv1【毒耐性】Lv1【麻痺耐性】Lv1【飽食】Lv2
称号
【産まれながらの王】【食いしん坊】【甘えん坊】
どうやら子は親のスキルを受け継ぐようだ。称号をみてわかったことは食いしん坊で甘えん坊なことしか分からなかった。これでは判断できないので、灰色から連想する名前にすることにした。灰といえばで思い付く言葉が特になかったので、安直にアッシュにすることにした。
「お前の名前は今日からアッシュだ。僕の名前はソウタという。よろしくね」
アッシュは頷いて飛び跳ねたので気に入ってくれたのだろう。気に入らなかったら、また考えなくてはならないのでよかった。
「フモゥ!」
アッシュのステータスはまぁまぁな強さだったので、このままにしてアッシュと探索することにした。アッシュの家なのだが、なぜかアッシュは楽しそうだった。屋敷の中には黒猪人族の血が至るところに飛び散ってるのだが、そんなことを気にした素振りはなく、楽しそうに歩いていた。
屋敷を出ると黒猪人族の生き残りがいた。黒猪人族は僕とアッシュが一緒にいることを戸惑っていた。アッシュは頭をこてんとして首をかしげていた。僕が黒猪人族を殺すと、アッシュが僕を敵と認定して攻撃してくるかと思っていたが、そんなことはなく、むしろ黒猪人族を食べていい?みたいな顔をしていた。
食べていいよと言うと、美味しそうに食べていた。ゴブリンと同じで仲間はご飯なのだろうか。生きた状態であれなのだから、もしかしたらアッシュは黒猪人族を仲間だと認識していないかもしれない。
そんなことを考えているとシエスタが帰ってきた。アッシュを見て攻撃しようとしていたが、静止させて新しい従魔だと紹介すると、アッシュに近付き、頭を器用に撫でていた。それをアッシュは気持ち良さそうにしており、お互いに仲間だと認識したのだろう。
街を探索していくと広場に出た。そこには山盛りに積まれていた黒猪人族の死骸があり、ギルド長がその横で黒猪人族の肉を焼いていた。
「ギルド長、黒猪王と白猪女王を討伐してきました」
「おおぅ、ご苦労だったな。あそこの建物で煙が出てたから何かあったことはわかっていたぞ。それよりもその灰猪王とかいう魔物はなんで一緒にいるんだ?」
ギルド長は感慨深くアッシュのことを見つめていた。
「屋敷を冒険してたところ見つけたので討伐しようとしたら、懐かれたので、テイムしました」
「はぁ?テイムだと?ちょっとステータス見せてもらうぞ」
「称号に突っ込みを入れなければいいですよ」
能力値やスキルを見られても構わないが称号に突っ込みを入れられたくはない。完全にネタ枠と化してる部分があるからだ。
「わかった。あれは面白いが今はそれどころじゃないからな」
ギルド長は面白いことがあるとよく足を突っ込んでくるのだが、さすがに今回は気にせずに従魔のところだけに対して話してきた。
「確かに従魔に灰猪王がいるな。Aランクで強さとしては能力値が低いが、仲間としては頼りにできそうだな。あとでギルドに登録しにいけよ。まぁちょっと問題がないことはないが、俺から許可はしておこう」
「ありがとうございます。そこの黒猪人族は回収しときますね」
山積みにされた黒猪人族を回収していると物欲しそうにアッシュが見てきたので、手持ちの黒猪人族を1匹あげた。
「あぁ、頼むよ。魔石もごろごろ出てきたから、それも回収してくれ」
魔石は軽く数百個はあり、数えるのがめんどくさかったので、さっさと入れることにした。
「わかりました」
シエスタとアッシュがお昼寝を始めて、ギルド長は黒猪人族を食べ始めたので、周囲の警戒をすることにした。
ギルド長の昼御飯の匂いにつられて、生き残りのオークや黒猪人族が出てきたので、それを狩っていくと今度はホブゴブリンが20匹ほどやってきた。どうやらこの近くにはホブゴブリンの集落があるようだ。その20匹を狩り終えた後、MPが回復するまで休憩した後、ギルド長に許可を頂いて集落を襲いにいった。