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流されたものの行方  作者: 『食べられません』を食べた人
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第58話 黒猪王と白猪女王

 次の日も奥地探索へと向かった。今回は黒猪王を探すために、しらみ潰しにオークの集落を探す。天気は曇りと最悪だったが、ほっておくこともできないので、冒険者の3分の2を投入した。シロウとリューヤはもしものときのために街の防衛に加わった。僕とギルド長は昨日いった集落を目指して進んだ。途中ホブゴブリンと初めて見たコボルトがいた。


 コボルトは穴を掘って巣に住むことが多く、洞窟によく棲息しているらしい。今回はちょうどご飯を探すために出てきているのか、うろうろしていたので、剣で首をはねた。


 コボルトは臭くて美味しくないので、魔石と牙だけ回収した。コボルトの巣が近くにあるかもしれないので寄り道になるが、潰しにいった。洞窟は地面に向けて広がっており、地下にあるようだったので、気配探知しながら穴に向けて水魔法を放つ。それを流体操作で動かし、気配がしたところに向けて一部氷にしたものを突き刺す。気配が弱くなると次に向かう。それを繰り返すと、多くのコボルトが死んだ。距離的に届かなくなったので、シエスタに侵入してもらい片っ端から魔石を食べてもらう。生き残りがいたら殺してもらう。するとほくほく顔のシエスタが帰ってきたので撤収した。


 オークの集落には数匹の黒猪人族が徘徊していた。なにもないことを悟った黒猪達がどこかに向けて歩き出したので、殺さずに尾行することにした。


 ついていくと集落どころの大きさではない街並みのところに黒猪人族がたくさんいた。ちょうどその頃に雨が降り始めた。ギルド長は体全身に魔力を纏わせて雨をしのいでいた。僕は風の流れを操作して雨を当たらないようにしていた。


 「この雨の中ですけど、大丈夫ですか?」


 「問題ない、それより経験の浅いソウタの方こそ大丈夫なのか?」


 「大丈夫ですよ、むしろスキル的には好都合です」


 「そうか、俺はあの門らしきところから侵入するから、ソウタは裏から回ってくれ」


 「わかりました」


 ギルド長は門にいる黒猪達に手を振りながら近づいた。それに気が付いた黒猪達は槍を走りながら突き刺しにいった。それをかわして槍の根元を切ってから黒猪の首を斬った。


 特に隠れることなく門に向かっていったので、僕は街の裏に向かった。見回りをしていた黒猪を見つけたので流体操作で雨を氷の針にして勢いよく頭にささり、頭から血を噴き出して死んだ。


 街はかなり広く裏に回るまでに時間がかかった。その間にも黒猪がいたので殺して回った。裏にも門があり、門番がいたので、頭に雨の氷の針を差した。回収した後、ゆっくりと入っていくと何匹か戦闘態勢だったので、針を頭に差して殺した。この攻撃は鎧をしてない限り防ぐことはできないので出会い頭に次々と殺していく。


 家の中にわざわざ入っていくのは危ないので黒猪人族の血でできた人を入れていく。シエスタは僕とは別方向に向かっていき、倒していく。


 しらみ潰しに倒していくと大きな屋敷があった。そこには20匹ほどの黒猪人族が全身を鎧で包み、剣と盾を構えた状態で立っていたので、鎧の中の水からどんどん氷に変えていくと身動きができない塊が20個でき、気配がなくなったところで回収した。今度は雨水で人をつくり、屋敷に侵入した。屋敷の中には多数の黒猪人族がいて、襲いかかってきたので水人をでかい槍に変えて氷にして殺した。


 黒猪人族の血抜きをしてからアイテムボックスにしまった。屋敷はどこぞの貴族でも住んでるかのような豪華さだった。赤のカーペットが敷いてあり、金品が置いてあったので、回収した。盗賊のような気分になったが、住人を殺しまくってるのに、泥棒はだめなんてものはないだろう。


 部屋を物色していくといっぱいあったので、全部回収しといた。奥に豪華な扉があり、そこからブモブモ声が聞こえたので、扉を血人に開けさせると中にはベッドの上でいちゃいちゃしている黒猪王と白猪女王がいた。白黒で大きかったので、王と女王で合っているだろう。


 「え?あ?なんか…お邪魔しました」


 「!?…ブ、ブモモモォォォォオオオッーーー!」


 あまりにも衝撃的だったため、つい話しかけてしまった。こちらに気付いた黒猪王は雄叫びをあげ、白猪女王は身体をシーツで隠した。いや、見ても嬉しくないんだけど。


 黒猪王は近くにあった斧を持ち走ってこちらに向かってきたが、自分が使っていたシーツに足が引っ掛かり、盛大にこけた。その勢いで床でバウンドして、僕に首を差し出してきた。


 「っ!?ブ、ブモゥッ!?ブモモ…ブモッ…」


 黒猪王の首がちょうどいい位置に来たので、血人を氷の槍にして、頭に差した。すると、なんの苦労も苦戦もなく黒猪王は死んだ。それに怒った白猪女王は火魔法をうってきた。それを風壁で防いだ。白猪女王はひたすら火魔法を撃ってきたので、そのたびに風壁で防いだ。どうやら黒猪王は近接タイプで、白猪女王は魔法タイプのようだ。


 巨大な火球が飛んできたのでまた風壁で防ぐと屋敷に引火した。屋敷が燃える中、白猪女王は怒りで僕がいる方向ではないところにまで火球を飛ばしまくっていた。このままでは危ないので白猪女王をさっさと殺すことにした。風圧で動きを止めて血人で氷の槍を造って頭に刺し殺した。死んだのを確認してから、強風で火を消した。


 あまりにもあっけなかったので、また屋敷を冒険することにした。白猪女王も回収して部屋を物色すると魔石がごろごろ出てきたのでホクホク顔で回収した。

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