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流されたものの行方  作者: 『食べられません』を食べた人
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第46話 初心者研修

 砦入り前に一悶着あったものの、特にイベントもなく着いた。砦の中は自然に溢れているものの街と建物は変わらず木がメインの家が立ち並び、砦の中に畑があったりと、砦の中では普通に生活できるようだ。


 スズネはいじけていてシエスタは抱き枕と化しており、丸まって動かない。それを抱えるのは大変だが、シエスタもスズネも軽いので特に問題はない。


 「レイさん、レイジュさん。どこにいけばいいんですか?」


 「ん?あぁっ、そうだな。とりあえずここの冒険者ギルドにいくぞ、そこを右だな」


 レイさんは少し考え事をしていたが、こちらに気づいて場所を教えてくれた。きっとさっきのことでなにか考えることがあったのだろう。面白いことが好きなレイさんだ。称号のことは聞かないでくれよ?頼むよ?


 「ここの冒険者ギルドは街よりも大きいですね。冒険者の方が結構並んでますね」


 「そうだな。まぁ俺らは並ばなくてもいいぞ。そのまま入って受付いけばいいからよ」


 レイさんは何気なく答えてくれた。並ばなくてもいいとはどういうことなのだろうか。


 「そうなんですか?」


 「あぁ、ここはSランク専用の受付と受付嬢がいるんだよ。だから俺らは自由にいける。それにソウタはアイテムボックス持ちだから、優先して通してもらえるぞ。物資もあるしな」


 Sランクって色んな特権があるんだな。僕もいずれなるとして、どんな人がなるのかな?


 冒険者ギルドに入るとレイさんが先頭に行き、ロビーの二階に上がり、受付にいく。そこには馬鹿な二人とリューヤがいた。リューヤは寝ていたが、失踪してたんじゃなかったのか。


 「お、レイとレイジュじゃん。遅かったね~。おぉソウタと…スズネ?とシエスタ?なんで丸まってるの?」


 馬鹿な二人の女性の方のセレナさんが話しかけてきた。なんとも答えづらい質問が来たな。なんでって?拗ねてるから?


 「そうですねぇ、ちょっとスズネは僕に道連れにされていじけてるんで、今はほっといてあげてください」


 「そうなの?てかスズネ寝てない?寝息聞こえるよ?」


 んん?そうなのか?あれ?ほんとだ。寝てる。シエスタも寝てるだろうな。なんだか下ろしにくい状況だな。まぁいいや、魔法で浮かべとくか。


 「それはそうと皆さんはここでなにを?」


 「んーっ君を待ってたんだけど、ギルド長とシロウもまだ来てないから待機中だね。今回の初心者は多いしなぁ~シロウのじいさんもてこずってるんだろうね~」


 ギルド長はさっき見かけたし、誰か待ってるのだろう。それにしても多いとてこずるってなんだろ?


 「そういえば初心者研修ってなにするんですか?僕ずっとレイさんに抱えられててなにもしてないのですが」


 「んーっそうね、簡単にいえば課題を出して、それにどう対応して魔物をしっかりと討伐でき、さらに解体をうまくできるかかな?」


 解体とかあんまうまくできないなぁ…そういえば。モントさんに習うか。課題があれば長引くのかな?


 「具体的に言うと?」


 「Bランク級の魔物をパーティーで狩って解体してカシワに届けるのだけれども、10種類見つけなきゃいけないのよね。だから人数が多いとどうしても時間がかかるのよね」


 なるほど、10種類なら群れを狩っても意味がないもんな。10体ではなく10種類はきついな。まず魔物を探すことのできる索敵能力・次にその魔物を知っているか問われる情報力・討伐可能な戦闘能力・そして解体知識と技術とその他が必要となる。これは冒険者として必要なことばかりだ。


 「それは大変ですね。今回は40人で10パーティーはいますからね。それは大変でしょうね。シロウさんは何をしてるんですか?」


「シロウのじいさんはねーっ、魔物を初心者に会わせるためにBランクの魔物を追い回してるよ」


 え?追い回すの?なにそれ?こわいっ!?

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