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流されたものの行方  作者: 『食べられません』を食べた人
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第37話 シエスタの1日

 ボクの朝ははやい。まずは主人であるソウタを放置して、食堂に向かう。食堂にはおやじさんこと、ジェフさんが朝の下準備をしている。いつものようにカウンターにいくと、ジェフさんが迎え入れてくれる。


 「相変わらずシエスタはソウタと違って早起きだな!」


 ジェフさんもソウタと違ってはやくから朝食の準備をしている。それに返事をするように飛び跳ねると、ジェフさんは笑って応える。


 ジェフさんが朝食の準備をしていると決まって野菜の切れ端をくれる。ジェフさんは優しい。ソウタや冒険者達も優しいが、ジェフさんが一番優しいと思っている。ジェフさんがご飯をくれるので、その代わりに女将さんの朝の掃除を手伝う。女将さんもソウタと違って朝はやくから、仕事をしている。女将さんに近付くと笑って撫でてくれる。


 「シエスタは今日も手伝ってくれるのね!助かるわぁ~」


 女将さんはレイラという名前でソウタより少し年上である。ちなみにジェフさんは28歳で女将さんより7歳年上だ。子供もいて、子供の名前はリテラという女の子で活発だ。ときどきおやつを分けてくれる優しい女の子だ。


 女将さんがホウキで掃いて、ボクは風魔法や触手をつかってごみを集める。触手をつかうと、小さなごみまでとれると女将さんに好評だ。掃除が終わると女将さんが「ありがとね!」と、いって撫でてくれる。


 掃除が終わった頃には冒険者達が起きてくる。そのときにみんな声をかけてくれる。「おはよう」「シエスタははええな!」「ソウタと違って早起きねぇ~」と挨拶してくる。それに応えて跳び跳ねたり、触手をひらひらすると笑って撫でてくれる。


 ソウタを起こしにいくと、相変わらず熟睡中である。いつも通りお腹にダイブして起こすと、「おはよぉ~」とのんきに起きる。ソウタが着替えを済ますと僕を頭に乗せて食堂に向かう。


  ソウタがご飯を食べていると、スズネが食堂に来た。スズネもわりと寝坊する。ソウタはスズネが来ると今日の予定を話始める。そのときにソウタはボクを撫でながらご飯を分けてくれる。どうやら今日はスズネに付き添って依頼を受けるそうだ。ソウタがボクに一緒に来るか、と誘ってきた。触手で×をつくると「そうか」と言って撫でてきた。


 ソウタとスズネが出掛けた後は大好きなお昼寝をするためにお店で一番日の当たりがいいところに移動する。日が当たるところは気持ちがよくて寝心地がいい。うとうとしてきたので、寝ることにした。












 お昼寝から起きるとなぜかリテラに抱き抱えられていた。リテラもお昼寝をしていた。起こすのがかわいそうだと思い、もう一眠りすることにした。











 二度寝から起きるとなぜか食堂にいた。食堂ではジェフさんが夕飯の支度をしていて、リテラがそれを楽しそうにみていた。気持ち的に伸びをして、リテラの横にいくと、ジェフさんが「昼飯だ!」と言って鳥の照り焼きをくれた。それをみていたリテラは「シエスタだけずるい!」と言ってジェフさんにねだっていた。それにジェフさんは「少しだけだぞ!」と言ってリテラに食べさせていた。ジェフさんはリテラに甘々だ。


 支度が終わる頃には仕事を終えた冒険者達が帰ってくる。冒険者達はジェフさんにご飯を注文していく。ジェフさんは「いらっしゃい!」と声を張り上げて応え、注文されたご飯を仕上げていく。ご飯は女将さんであるレイラさんが持っていく。リテラはその間に冒険者と一緒にご飯を食べる。冒険者達はボクとリテラに甘々で、ご飯を分けてくれる。


 ご飯を食べてるとソウタとスズネが帰ってきた。なぜか汗だくになっていたが、元気そうだった。ソウタに近付いて跳ねると「ただいま~…今日は楽しかったか?」と聞いてきたので、触手で○をつくると「それはよかった!」と笑って答えてくれる。


 そしてソウタの話を聞きながら夜を迎え、部屋に戻るとソウタは「おやすみ」と言ってボクも眠りにつく。ソウタの1日とともにボクの1日は終わる。

今日は1話と言ったな…あれは嘘だ。

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