第33話 スズネのステータス
スズネは僕と同じ宿にとまり、食堂で集合して朝食をとり、スキルの使い方を街の外で考えることにした。
「スズネ、今日はステータスの確認とスキルの使い方についてやっていこうか。簡単なステータス教えてくれないか?」
「いいわよ?ソウタのステータスは鑑定で見せてもらうよ?」
「いいよ。まぁ、そんなに強いわけではないけどね…。」
名前:佐藤 静音
種族:狐獣人
年齢:17
性別:女
Lv:5
HP:42/42
MP:60/60
攻撃力:32
防御力:27
敏捷:54
知力:32
精神力:12
魔力:70
ユニークスキル
【幼女】Lv2【狐火】Lv1
アクティブスキル
【料理】Lv2【裁縫】Lv5【鑑定】Lv3
パッシブスキル
【演技力】Lv5【扇子術】Lv1【麗人】Lv1【艶やかな毛】Lv3【魅了】Lv3【幼気】Lv3【妖気】Lv1
称号
【コスプレイヤー】【演技派】【つるぺた幼女】【異世界転生者】【ケモ耳幼女】
加護
【転生神の加護(トイレ神の加護)】【創造神の加護】
ユニークスキル
【幼女】
精神力が著しく落ちる。言葉遣いが幼くなる。胸の成長率が落ちる。能力値成長率増大。
アクティブスキル
【鑑定】
相手のステータス、魔物、アイテムetcの詳細を見ることができる。
【狐火】
青い炎を出せる。レベルが上がる毎に尻尾が増えて威力も上がる。
パッシブスキル
【麗人】
レベルが上がる毎に肌や髪の艶がよくなり、魅了する。
【艶やかな毛】
レベルが上がる毎に毛が綺麗になっていく。毛の回復力アップ。毛繕いをすることによってHP,MPが回復する。
【幼気】
子供っぽく見える。若く見える。
【妖気】
魔力,魔法を纏うことができる。
称号
【コスプレイヤー】
演技力が上がる。服を着こなせる。魅了する。
【演技派】
演技力が上がる。人を誘惑しやすい。人を騙しやすい。
【つるぺた幼女】
胸の成長率が下がる。胸を張ることによってステータスが1.2倍になる。
【ケモ耳幼女】
毛繕いをすることによってHP,MPが回復する。胸の成長率が下がる。胸を張ることによってステータスが1.2倍になる。
なんだ…この幼女とケモ耳押しは。転生神やりすぎじゃないですかね?しかも胸の成長率を下げるってなんだ?あれか?巨乳に許さないのか?僕は巨乳も好きだぞ!
「なぁ…スズネ…これはひどいな…」
「それは言ってはいけない」
いや、これはひどすぎる…。転生ライフするとかそんなんじゃないな完全にケモ耳幼女になってるね。ケモナーのロリコンにもてそうなスキル構成だ。僕のてきとうにくれた【流体操作】がどれだけ恵まれてるのか身に染みてわかった瞬間だった。
「いや…でもほら、能力値に補正かかってるし、成長率も増大してるから。身体能力が高くなるよ!異世界転生者補正でスキルも覚えやすいし、いいと思うよ!」
「でも…大人にもなれない…胸も…大きくならない…」
スズネは今にも泣きそうな顔をしていた。そのとき僕はなんて可愛い泣き顔なんだと思ってしまった。
「ぼ、僕は胸の大きさなんて気にしないよ?」
「ほんとう?(…うるうる)」
「本当だよ!むしろ小さい方が好きだから!」
「ちいさい…(しょぼーん…)」
スズネは僕の言葉を聞いて、胸に手を当ててさらに悲しそうな顔をした。僕はどう答えたらいいのかわからなかった。
「あ…うん、僕にはどうしようもできないけど、創造神様がいつか転生神に会えるって言ってたし、そのときに一緒にボコボコにしよう?そしてその称号とスキルなくしてもらおう?」
「う、うん…」
あれだけケモ耳幼女が好きだから、死んでもやめない気がするけど、創造神様に頼んでなんとかしてもらうのが一番はやい気がするが、またちょっかいかけられてスキルを与えられたら元も子もないだろうな。
数分後なんとか立ち直ったスズネは僕のステータスを鑑定で見て、自分のステータスと見比べてまた、悲しそうにしていた。
「スズネ、僕のステータスの魔法は後天的に手にいれたものだから、スズネも覚えることができるよ。多分いくらか戦闘してたらそのうち覚えると思うよ。魔法は想像力が大切だからね」
「そうなの?この【流体操作】?っていうユニークスキルはどうやって手にいれたの?」
「それは転生神がてきとうに選んでもらったものだよ。トイレの水や汚れを落とすために使ってたとか言ってたな」
「それは…すごいの?」
「これはすごいスキルだよ、みてて」
手に空気を集めて木に押し付けて、木を破裂させる。次に水魔法をつかい、魔力で水をつくる。それで槍を作り、遠くにいたゴブリンを倒す。
それをみたスズネはジト目でみてきた。
「ソウタだけそんないいものずるい…」
「いや…あの…でもほら、スズネには【狐火】と【妖気】があるじゃないか。火に関して言えばスズネはスペシャリストになれるんじゃないのか?」
それでもなお、スズネにジト目でみられた。僕にはどうすることもできず、そのあとひたすら愚痴を聞き、意見を聞かれて批判された。女の人ってこわい。